あきりんの映画生活

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「リバルボー・リリー」 (2023年) リバルボーって弾込めが手間取るんじゃね?

2023年 日本 139分 
監督:行定勲
出演:綾瀬はるか、 長谷川博己

女性アクションもの。 ★★

 

原作は長浦京の同名小説(未読)。
ごひいき筋の綾瀬はるかのアクションものということで鑑賞。
しかし、「奥様は、取り扱い注意」なんて(トンデモ)映画もあったからなあ、・・・大丈夫かな?

 

舞台は大正末期の東京。
玉乃井(花街だった)の一郭でひっそりと暮らす小曽根百合(綾瀬はるか)は、元凄腕スパイだった、という設定。
お、これはかつての人斬り抜刀斎が身を温和しく潜めているというのに似ているな。

 

平穏な生活を送っていたのに、かつての訳あり人生のためにまた事件に巻き込まれていくわけだ。
ある人物が秘匿していた大金をめぐる騒動。
陸軍、それに海軍がそれを狙って暗躍している。
百合は鍵を握るひとりの少年を守って頑張るぞ。

 

当時のレトロ・モダンな服装が今の目から見るとお洒落である。
綾瀬はるかもショートカットにあの頃の独特の形の帽子をかぶって、ファッション雑誌から抜け出てきたよう。
これで物語がしっかりしていれば文句なかったのだがな(汗)。

 

百合はいたるところで襲ってくる敵と銃撃戦をくり広げる。
最後の方では、リバルボーだけではなくベレッタとの(チョウ・ユンファ顔負けの)二丁拳銃である。
好いねえ。

 

脇役は存在感があってなかなかに頑張っていた。
特に玉ノ井で百合と一緒に働いていたシシド・カフカ
肝心なところでは和服姿でウインチェスター銃のようなもので敵と応戦する。
それに謎めいた少女役の古川琴音も好かった。この娘は伸びると思うな。

 

クライマックスでは、百合の腹部を刃が貫き、着ている白いドレスは血に染まる。
それでも頑張る百合、綾瀬はるか
綾瀬はるかを前面に押し出した、彼女のためのアクション映画。
狙いはよく判る。でもねえ。

 

う~ん、なにがいけないのかったのかなあ。
荒唐無稽なのはいいのだけれども、そこになにがしかのリアリティが感じられないと、せっかくのアクションも格好好くないんだよね。

 

結局、綾瀬はるかの映画で一番好かったのは、堅実だった「海街Diary」だったりして。