あきりんの映画生活

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「タイガー 伝説のスパイ」 (2012年) 私たちは敵同士よ、それぞれの使命があるわ

2012年 インド 132分 
監督:カビール・カーン
出演:サルマーン・カーン、 カトリーナ・カイフ

インド製007、の恋。 ★★★☆

 

「タイガー 裏切りのスパイ」が公開になった。
で、10年以上前の第1作「タイガー 伝説のスパイ」を再見した。

 

長い間インド映画といえば、あの「踊るマハラジャ」のイメージで、歌と踊りのとにかくハッピー
なトンデモ映画という印象だった。
その単純明確な面白さにやられていた。
ところが、その後のインド映画は「ロボット」などのCGを駆使した最先端映像の作品があらわれ、今作のような007ばりのスパイ・アクションものも出てきた。

 

コードネーム・タイガー(サルマーン・カーン)は、インドの諜報機関RAWの腕利き。
冒頭からイラクで大活躍。本家007にも劣らないアクション・シーンで始まる。
当時は、おお、インド映画も本格的にやるようになったのだなと思ったものだった。
(いささか洗練されいないところはあるものの、)ここまで魅せてくれるようになったのか!

 

休む暇もなく、タイガーは次はアイルランドへ向かう。
その地で敵国パキスタンに秘密を漏らしている疑いのあるインド人大学教授を調べるぜ。
そこではタイガーは、出会った女子大生ゾヤ(カトリーナ・カイフ)に魅せられてしまうぞ。

 

サルマール・カーンは私が密かにインドの仲代達矢と呼んでいる俳優。目力が鋭い。
(ちなみに、シャールク・カーンを私はインドの岡田准一と呼んでいる 笑)
ヒロイン/ゾヤ役のカトリ-ナ・カイフは典型的なインド美人。この映画の時は29歳ぐらい。そして最新第3作の時はアラフォーとなっている。頑張っているなあ。

 

アジアの政治情勢に疎いもので知らなかったのだが、インドとパキスタンは長年の敵対国とのこと。
その敵国パキスタン諜報機関がISI。
RAWのタイガーは、ISIの諜報部員と死闘を繰り広げながら任務を遂行しようとする。
しかし、イスラエルに送り込まれていたISIの諜報員というのは、実は・・・。

 

この映画、前半はガチガチの諜報員もの。後半は、なんと愛の逃避行ものとなる。
というのも、タイガーと愛し合うようになったゾヤは実は、敵国ISIの諜報員だったのだ。
イスタンブールで再会した二人はそれぞれの故国を捨て、パスポートを偽造し、異国へと逃げる。
追ってくるのはそれまでのそれぞれの仲間、RAWとISIの諜報員たち。

 

逃避行の舞台も世界各国にまたがり、美男美女が格好好いアクションをくり広げてくれる。
タイガーが強いのはもちろんだが、ゾヤも腕利きの諜報員。その身のこなしはすごいよ。
二人は無事に逃げ延びることができるのか?

 

ISIに捕まったゾヤの救出作戦、そして飛びたとうとしている軽飛行機へのバイクからの大ジャンプ!
イーサン・トム・ハント張りの見せ場もあるぞ(笑)。

 

掛け値なしの娯楽大作。
2時間あまりの映画だが、めまぐるしい展開を愉しむことができる。
本国インドでは歴代2位の興行記録だったとか(1位は何だったのだろうか?)。

 

この映画、スタイリッシュな諜報員ものアクション映画なので、インド映画お約束の歌と群舞はほとんどなかった。
ま、アクションの最中にいきなり画面が切り替わってみんなで踊り出すわけにもいかないからなあ(苦笑)。
仕方がないけれど、ちょっと寂しいと思っていたのだが、エンディングにお約束の群舞があった。
やっぱりこうでなけりゃ。ハッピー、ハッピー。

 

さて、「タイガー 裏切りのスパイ」を観に行こうか。