あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ドライブアウェイ・ドールズ」 (2024年) コーエン弟一人で撮りました

2024年 85分 アメリカ 
監督:イーサン・コーエン
出演:マーガレット・クアリー、 ジェラルディン・ビスワナサン

ブラック・ユーモア、下ネタ付き。 ★★★

 

一言でこの映画を要約すれば、”ギャルたちの下ネタ・ロードムーヴィー”。
コーエン兄弟の弟であるイーサン・コーエンが単独で監督をしている。
1時間半足らずという短めの尺で、やりたい放題に女の子たちを転がしまわっている。

 

レスビアンのイケイケ・ギャルのジェイミー(マーガレット・クアリー)は、なぜか読書好きのまじめ人間のマリアン(ジェラルディン・ビスワナサン)と親友。
ひょんなことから二人は車を預かって遠隔地までの移送(ドライブアウェイ)を請け負う。
さあ、楽しく行きましょうと、二人のお気楽旅が始まる。
しかしその車にはあるとんでもないものが積まれていたのだ。

 

この映画がどれだけぶっ飛んでいるかというと・・・。
旅に出るジェイミーがレズ彼女に別れを告げると、元カノは、あんたにもらったこんなものはもう要らないと泣きわめき、壁に取りつけた大きなディルドの留めネジを電動ドリルで外そうとする。
おいおい、部屋のそんなめだつ壁に、そんな立派な大きさのディルドを取りつけていたんかい。
ま、この映画はそんなあっけらかんとした下ネタ満載。

 

本来はその車はギャングの一味が運ぶことになっていたようだ。
それが車の手配所のミスでジェレミーたちが乗って行ってしまったことになったのだよ。
あの車を追え、なんとしてでも積んであるスーツケースを取り戻せ。
もちろんミスった車手配所のボスは首チョンパされて氷詰めケースの中に入れられてしまう。
情け容赦なく人も殺される映画なのだよ。

 

旅の途中ではもちろんレズビアン・クラブへ立ち寄ったりして羽目を外す。
大学の女子運動部連中との乱交パーティにも参加したりする。
そのうちに真面目人間だったマリアンも性に目覚め、次第に奔放になっていく。

 

そうした下ネタギャグと、バンバンと人を殺してしまう場面満載なのに、全体の雰囲気は軽やかで明るい。安っぽさも感じさせない。
レズビアンのベッドシーンも肉食系といった感じで、あっけらかんとしていてまるでスポーツで汗を流しているよう。
イヤらしくないんだよね。
これ、イーサン・コーエン監督のなせる技?

 

さて、ついにギャングたちに追いつかれてしまった二人。
車に積まれたスーツケースには何が入っていたのか?

 

(以下、ネタバレ といっても、知ってしまっても構わないのだけれども・・・)

 

まあ、普通にブツと言えば、麻薬系の粉ものか、そうでなければ宝石、金地金、大量の現金・・・。
ところが入っていたのは、なんと見事に屹立したチン〇5本の張り型!
しかも、それぞれ長かったり、太かったり、包茎だったり・・・。
ああ、馬鹿馬鹿しい、ああ、くだらない!

 

どうしてギャングが血眼になってこのチン〇張り型を取り返そうとしたかというと、一番立派なイチモツが上院議員マット・デイモン)のものだったから。
マット・デイモンもよく出演したなあ。

 

おまけにその張り型を試した二人は、上院議員のが一番いいといって自分たち用の複製を二つ作らせてしまうのだ。お馬鹿だねえ。

 

まあ、こうしたくだらないことを真面目にやっているところが好いんだよ。
このぶっ飛んだ脚本はイーサン・コーエンと奥さんの共同脚本とのこと。しかもその奥さんはレズビアンだそう。どうなってるの?

 

肩の力を抜いて、へへへと、他人には見せられないような締まりのない笑顔で観る映画です。