監督:ジャック・ドレー
出演:ジャン・ポール・ベルモンド
フランス版ダーティ・ハリー? ★★
マルセイユを舞台にした麻薬取り締まりに活躍する一匹狼の刑事もの。
強引な捜査をするものだから、上司には煙たがられ、しかし悪人の取り締まりには凄腕という、ハリー・キャラハンのような刑事像を、中年となった(このとき50歳か)ベルモンドが演じている。
ジーパンに皮ジャンのベルモンドがよく走って跳ぶ。そして、よく殴る。
白髪にもなっているのだが、無駄な贅肉は付いていないベルモンドが、頑張って肉体派刑事を演じている。
防弾装備の車を使ってのカー・チェイスは、今みても迫力がある。
当時の撮影技術を思えば、とてもがんばっている。
監督は「ボルサリーノ」などを撮ったジャック・ドレー。
この手の映画は手慣れているのだろう。
しかし、それが逆に裏目に出てしまって、大きな破綻もないのだが、取りたてて魅力的なところもないと言う凡庸な作品になってしまっている。
ストーリーにも特に目新しいものはなかった。
あの時代の、フランス映画の、ノワールもの・刑事もの。
それらの雰囲気を楽しみましょう、という程度の映画。
そして、中年になっても格好良いベルモンドを観る映画。
ファンでなければ、とりたててお勧めするほどのものではなかった?(汗)