2007年 アメリカ 104分
監督:D.J.カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ、 デヴィッド・モース、 サラ・ローマー、 キャリー・アン・モス
青春サスペンスもの。 ★★☆
高校生のケール(シャイア・ラブーフ)は教師を殴るという事件を起こし、3ヶ月間の自宅軟禁状態となる。暇なので、悪友と一緒に周りの家の住人たちの覗き見をはじめる。
と、こうくれば、あのヒッチコックの名作「裏窓」だが、こちらは青春ものなので、隣の家の女の子(サラ・ローマー)のビキニ姿を覗いたりもする。
そして、彼女とのラブ・コメっぽい要素も巧みに入ってくる。
家の近辺では、赤毛の女性が何人も行方不明になるという事件が起こっていた。
のぞき見をしていたケールたちは、ナイト・クラブの女性を家に引っ張り込んだりして隣のターナーさんが怪しいんじゃないの?
でも、あれ?女性はちゃんと帰って行ってしまったなあ。
でも、絶対怪しいよ。
ケールは悪友と彼女に指示をして、Mr.ターナーを尾行させたり、異臭がするガレージに忍び込ませたり。
Mr.ターナーを演じるのはデヴィッド・モース。
この人は善人のようにも見えたり、とてつもなく恐ろしい人にも見えたり、と、笑顔がどこか不気味なところが魅力的である。
ブルース・ウイリスの刑事もの、「13ブロックス」でも絶妙な役どころを演じていた。
主人公の母親役にキャリー・アン・モス。そう、あの「マトリックス」のトリニティ。
懐かしいなあと思って観るのだが、やはり8年の年月は容赦なく彼女の肉体の上に流れていた。
う~ん、あの鍛え上げられた肉体は・・・。ちょっと残念。
ケールはGPS装置を取り付けられていて、家から30メートル以上離れると警官がとんでくる、という設定になっている。
これは上手くいかされていた。肝心な時に、駆けつけるはずの警官がサボったりしたりして、ね。
物語は後半に入ると、サスペンスものとしては観ている人が想像しているとおりに一直線の流れになっていく。
単調に陥るのを防ぐように、その代わりにホラーの味付けが出てくる。
おそらく監督としてはサスペンスとしてのひねりを入れるのを止めて、クライマックスはホラーで勝負、と考えたのに違いない(笑)。
私の評価が微妙に低いのは、この後半にかけての映画の流れが、サスペンス好き+ホラー苦手、という私の好みに合わなかったせいです。
アメリカでは3週連続1位というほどにヒットしたとのこと。
でも、それほどの作品かなあ、というのが、先の個人的な好みを考慮しても、私の正直なところです。