あきりんの映画生活

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16ブロックス

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2006年 アメリカ 101分
監督:リチャード・ドナー
出演:ブルース・ウィリス、 モス・デフ、 デヴィッド・モース 

町中での銃撃・追撃もの。 ★★★

まったく覇気のないアル中刑事ジャック(ブルース・ウィリス)が、囚人エディ(モス・デフ)を16ブロック先の裁判所まで護送することになる。
しかし、その途中で2人は何者かに襲撃されてしまう。

ということで、ストーリーは単純明快。
襲ってくる敵の正体も早い段階で明らかになる。
1ブロックはおよそ100メートルぐらいとのことなので、16ブロックは約1.5キロということになる。
裁判がはじめるまでに護送しなくてはならないという時間制約もある。
だから、じっと隠れたままで敵をやり過ごすということもできない設定。

すなわち、敵の攻撃を避けながら制限時間内に16ブロックスを無事に移動できるか、というゲームのような筋立て。
分かりやすい(笑)。
舞台もNYの狭い範囲に限られているし、裁判が始まるまでの制限時間も2時間なので、実際の映画の上映時間と同じような感覚。

だから俯瞰的な部分はなく、常に身近なところでの危機感を味わえる。
ジャックは知り尽くしたNYの街中のビルの中を逃げ回ったり、バスをハイジャックしたりと、とっさの判断で敵から逃れていく。
飽きさせない展開の連続で、これは成功している。

巻き込まれ型の世界一不運な男・ブルース・ウィリスは、お腹は出ているわ、動作は鈍いわと、「ダイハード」のマクレーン刑事とはまったく異なる駄目刑事ぶりを見せてくれる。
それがリアルで、状況の危機感をさらに高めてくれる。

"運命"を信じるというおしゃべりの囚人に扮したモス・デフは、有名なラッパーとのこと。
道理でしゃべりまくるはずだ。
性格判断をするためのクイズも良い味を出していた。

NY市警を牛耳る"キャリア"の刑事フランクを演じたデヴィッド・モースも、名脇役
彼が出てくれば、必ずなにか企んでいる(笑)。
ここでも、ずるくて悪賢い役柄で好演。

映画ではハッピーエンドで終わるのだが、DVDにはもう一つの結末も納められていた。
そちらでは、なんとブルース・ウィリスが死んでしまう。
やはりハッピーエンドの方が、良い気分で見終わることが出来るなぁ。

深刻なものはまったくありません。
ジャックとエディの間の<ちょっといい話>的な味わいもあって、気軽に楽しめるアクション映画です。