2010年 アメリカ 118分
監督:ジョー・カーナハン
出演:リーアム・ニーソン、 ブラッドリー・クーパー、 クイントン・ランペイジ・ジャクソ、 シャールト・コプリー
はちゃめちゃ大活劇。 ★★★
かって大人気だったTVドラマを映画化した脳天気なアクション・エンターテインメント。
小難しい理屈なんていっさいなし。突っ込み無制限、呆気にとられた者の勝ち、怒り出した人の負け。そんなたわいのない娯楽作品。
米軍の特殊部隊“Aチーム”は、彼らでなければできないような任務を次々にこなしてきた。
リーダーのハンニバルは奇抜な戦略家。それに二枚目のフェイス、怪力だけれども飛行機嫌いのB.A.、精神病院へ入院するようなイカレたパイロットのマードック。
この4人の顔ぶれが個性的で、人間味に溢れている。
それに彼らの仲の良さが微笑ましくて、実生活でのぎすぎすした人間関係を忘れさせてくれる。
罠にはめられて名誉も身分も剥奪された彼らが、それぞれの刑務所から脱走する経緯から奇想天外で、楽しませてくれる。
本当の3D映画はこうなるんだ、ということも見せてくれるし(笑)。
一番傑作なのは、予告でもやっていた飛行機から戦車で脱出する場面。
パラシュートの調子が悪くなり戦車は墜落していく。
そりゃそうだわな、戦車で着陸しようなんて、そんなに上手くいくわけがない。
ところが、である。ここからがすごい。
”砲塔ぶん回し砲撃飛行術”を行うのである。まさかっ!こんなことがっ!
これには笑えた。この手の映画の好きな人は、絶対に見逃すわけにはいかない傑作場面である。
リーアム・ニソンは「96時間」以来すっかりアクション俳優になってしまった。渋いねえ。
イカレたパイロットがどこかで見た人だと思っていたら、なんと「第九地区」の主人公、あの気の弱いお役所仕事人だった。こんなところで活躍しているなんて、意外。
とにかく何も考える必要はありません。
とにかく痛快感以外は何も残りません。それが目的の映画です。