あきりんの映画生活

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「プライドと偏見」 (2005年)

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2005年 イギリス 127分 
監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ、 マシュー・マクファディン

中世を舞台にしたラブ・コメ。 ★★☆

原作はジェーン・オースティンの『高慢と偏見』。
18世紀のイギリスの田舎町を舞台にして、5人の女姉妹の結婚騒動を描く。今までにも幾度となく映画化されているらしい。
TVドラマにもなっていて、高い評価を受けているとのこと。

メインとなるのは、知り合って、始めのうちはお互いに誤解をして嫌い合っていた二人が、いつしか相手への恋心に気づくという、三女(キーラ・ナイトレイ)の物語。
ある意味では定番の男女関係だが、舞台が中世なので、その優雅な衣装や立ち居振る舞いがおっとりとしていて、穏やかな気持ちで見ることができる。

勝ち気な役柄のキーラ・ナイトレイは美しい。
家柄を鼻にかけた高慢な老婦人(なんと、あのジュディ・デンチね)をやり込めたりするところは、溜飲が下がり、思わず、よくやったと言いたくなる。

それにしても姉妹ばかりのこの一家が、何故ここまで結婚話に夢中になるのかというと、この時代は女性に相続権がないために、父親が死んでしまったら女の子は無一文になるらしい。
そりゃ大変だ、母親が、娘たちをなんとか資産家と結婚させなければ、と焦る気持ちもよく判るなあ。

それに引き替え、父親役のドナルド・サザーランドは物わかりの良い落ち着いた人間像で、いい感じであった。
娘に好かれる父親像だな、あれは。

全体的には、(原作を読んでいないのであまりおおきなことは言えないのだが)、タイトルにもなっている「プライド」とか「偏見」はあまり上手く表現されていないようで、全体に平板な感じは受けた。

まあ、しかし、エロ、グロ、ナンセンスとは無縁の、家族で楽しめる上品な映画です。