2009年 スゥエーデン 130分
監督:ダニエル・アルフレッドソン
出演:ノオミ・ラパス、 ミカエル・ニクヴィスト
北欧ミステリー作のシリーズ2作目。 ★★★
前作で大金持ちになったリスベットがどうしているのかと言えば、あいかわらず孤独な生活。
しかし、高級マンションを購入しているし、後見人にラップトップを買うお金が欲しいなどと言う必要もなくなっている。
リスベットも前作よりは少しまとも。
逆に言えば、強烈な個性が薄まっているようにも感じる。これは監督が代わったせいもあるのかもしれない。
そんなリスベットに罪を着せようとするような殺人事件が起きる。
リスベットは殺人犯として指名手配を受け、誰も信じることのできない彼女は逃げ回りながら事件を解決しようとする。
彼女の味方になってくれるのは、前作でもコンビを組んでいたミカエルただ一人。
今回の事件も、少女売春という、女性の尊厳を踏みにじるようなものである。
北欧にはこんな暗部があるんだと、あらためて思わされる。
事件の背後にはロシア・マフィアとつながりを持つ、少女の人身売買組織が暗躍しており、その黒幕はザラという謎の人物。
彼の正体が明らかにされたときには、思わずうなってしまった。
すごいストーリーだな。
映画全体の雰囲気は充分に前作を引き継いでいるのだが、陰惨な毒気のようなものは前作より少なくなっている。
そのためストーリー重視で観やすい感じにはなっている。
リスベットは、今回もずたずたになりながら事件を解決していこうとする。
実はリスベットはボクシング・ジムにも通っていて、元世界チャンピオンの指導も受けているナイス・ファイターだったのだ。
彼女はただの引きこもりの頭脳派オタクではなかったんだ。
ミカエルとの関係は今回もよい感じ。
お互いに好感を持ち、相手のためには自分の危険も顧みずにつくすのだが、必要以上にはべたべたしない。
前作では男女の関係にもなっていた二人だが、それよりは”友情”という感じである。
さて第3作目、どんな大円団を迎えるのだろう?