2010年 アメリカ 99分
監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン、 クリス・バイン
鉄道パニックもの。 ★★★
単純明快。暴走列車を止めろ! ただそれだけの映画。
しかし面白い。この手の映画に期待するものは充分に満たされる。
いい加減な仕事ぶりの運転士(もう観ていて腹が立ってくる)による操作ミスが原因で、長大な貨物列車が無人のままで爆走を始めてしまう。
その貨物列車には危険な化学物質と爆発しやすい燃料を大量に積んでいる。
さあ、どうする。
デンゼル・ワシントンが同じトニー・スコット監督と組んだのは地下鉄乗っ取りを描いた「サブウェイ123」だった。
あちらは犯人との駆け引きがあったりと、人間くさい部分もあったが、こちらの相手はただただ暴走する無人列車。
感情も何もありゃしない。機械的なモンスターが相手である。だから、単純明快。
スタントンの大曲と言われる高架鉄橋部分があって、ここにこのスピードでさしかかると貨物列車は横転してしまう。
しかもそこは市街地の真ん中。大惨事が避けられなくなる。
こうしてタイムリミットもある。さあ、どうなる?
活躍する主人公二人は、解雇に直面したり、奥さんと別居したりと、決して幸せとは言い切れない日常を背後に抱えている。
もちろん、会社の利益を優先して愚かな判断を下す”馬鹿”上司もでてくる。
中枢となる列車司令室で奮闘する黒人女性管制官が、人間像の説明はほとんどなかったが、格好良かったぞ。
あっという間に98分が過ぎる。面白かったなあ。
(以下、ネタバレ!!)
最後にツッコミをひとつ。
結局は暴走する列車に人が跳び移って止めたわけだが、このとき貨物列車は時速120kmで走っていたんだよね。
このスピードで跳び移れるのだったら、もっと早い段階でそうしていれば列車は止まっていたのでは・・・? なにか、勘違いしているかな?