2007年 日本 130分
監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉、 松たか子、 阿部寛、 松本幸四郎
型やぶり検事もの。 ★★★
大人気だったTVドラマの映画版。
とはいっても、ドラマの方は一度も見たことがなかったので、ファンにはすでにお馴染みであろう検察局の”仲良しメンバー”の役柄を摘むまでに一呼吸があった。
でも、悪くない雰囲気だな。
地方にとばされていたらしい変わり者検事、木村拓哉が東京へ戻ってくる。
彼は簡単な傷害致死事件を担当することになる。罪も認めていたはずの被告は、初公判でなんと犯行を全面否認しはじめる。あれ?
事件の裏には黒い権力の手が伸びていたのですね。
さあ、困ってしまったのはキムタク。被告の罪を立証するために東奔西走する。
それを助けるのが事務官の松たか子。
韓国にだって出張するぞ。といっても、この件は、単にイ・ビョンホンを登場させたかっただけ?
法廷での裁判劇はかなり酷いもの。
韓国まで行って捜してきた犯人の車の車体傷にしても、相手弁護士から事件当日についた傷であるとの立証がされてない、と反論されてしまって折角の苦労もおじゃん。
決め手ともなるはずだった携帯電話に映っていた犯人画像も、現場近くにいたということが判っただけで犯行をおこなったという立証にはならない、と反論されてしまう。
キムタク検事さん、詰めが甘いんじゃないかい?
法廷ものとしての出来は、「12人の優しい日本人」にはとおく及ばない。
それにもかかわらず面白く観ることができたのは、法廷ものということではなくて、憎めない人ばかりの仲間たちとのやりとり。
それに松たか子のキャラクターが微笑ましくて好かった。
私が意外にキムタクが好きなことにも気づいたぞ(苦笑)。