1981年 日本 112分
監督:相米慎二
出演:薬師丸ひろ子、 渡瀬恒彦、 風祭ユキ、 柄元明
80年代の角川映画。 ★★☆
原作は赤川次郎。ジュブナイルものだったかな?
父を事故で亡くし天涯孤独になった女子高生(薬師丸ひろ子)が、遠い血縁に当たる暴力団の四代目を継ぐことになる。子分がたった4人しかいないという弱小暴力団なのだが、ヒロインは健気にも対立するヤクザに立ち向かっていく。
ストーリーはいい加減で、支離滅裂な部分が少なくない。
全体の雰囲気としては漫画、あるいはちょっとダークなファンタジー。
結構人が死んでいくのだが、そんなことには誰も無頓着で、脳天気に話がどんどんと進んでいく。
警察は何をしているんだ。ヤクザ同士の抗争で何人も人が死んでるんだぞ(笑)。
有名なのは、セーラー服姿で機関銃をぶっ放して「カ、イ、カ、ン!」と言う場面。
私はてっきり機関銃をドドドドドと撃ちながら叫ぶのだと思っていたのだが、実際はまったく違った。
さあ、皆さんはどんな風にこの台詞を言うと思っていましたか?
たわいもない、非現実的なお話。
しかし、途中では奇妙にシュールな場面も挟み込まれる。これが意外に面白い。
拷問されていたのに、何故か、次の場面では海を見下ろすテラスで敵と一緒にお茶している。しかもドレス姿で。何、これ?
それに、大きな大仏像の膝の上に座っている薬師丸ひろ子の映像なんて、鈴木清順風ではないか。
それに、ラストの「七年目の浮気」のパクリ画面(通風口の上でスカートが舞いあがるやつね)、あれ、何?
ということで、部分部分では、おやおやと楽しませてくれるところもある。
80年代の角川映画ってこんな感じだったのだっけ?
もう30年前になるんだなあ。
それなりに楽しく観ることができます。