あきりんの映画生活

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「ザ・タウン」 (2010年)

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2010年 アメリカ 124分
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、 レベッカ・ホール

犯罪の街での恋。 ★★★

ボストンのチャールズ・タウンという街は強盗多発地帯ということで有名らしい。
この街では親も銀行強盗で、ここで育つと子どもも銀行強盗になるようだ。本当かいな?
日本では考えられないぞ。

それはさておき。
殺人はしないというルールを守りながら銀行強盗をしているタグ(ベン・アフレック)たち4人組はプロ中のプロ。
そんなタグが、逃走のために人質にした女性(レベッカ・ホール)に恋をしてしまう。

彼女には本当のことを知られるわけにはいかない。しかし、仲間は彼女の存在は危険だと言いはじめる。
恋と仕事(って、銀行強盗かよ(笑))の板挟み。こりゃあ働く男の宿命だ。

この作品が好かったのは、幼なじみの強盗団4人がきちんと人間性を持って描かれているところ。
とくに超キレやすい仲間のジェム(ジェレミー・レナ)の存在感がしっかりしていた。
それに、彼らを執拗に追い詰めてくるFBI捜査官(ジョン・ハム)もなかなかに渋く、主人公たちと対等に描かれている。

銀行の情報をながす花屋の爺さんが登場してくる。
小遣い銭稼ぎの小悪党かと思っていたら、実はこいつがとんでもない奴だった。
本当の悪人は恐いねえ。
この花屋の爺に比べれば、タグなんか可愛いものだった。銀行強盗でも善良そのもの(苦笑)。

強盗団とFBIの銃撃戦もあったりはするのだが、全体的に派手な感じには乏しい。
それに、最後の物語の落ち着き方は、ちょっときれいすぎるのではないかなあ。
しかし、堅実な作りで、しっかりと楽しむことができた。
アフレックは監督としても充分な力量があると思わせる。彼の監督第1作「ゴーン・ベイビー・ゴーン」も観てみようかな。

(余談)
ベン・アフレック本人もチャールズ・タウンの出身とのこと。
でも、彼は銀行強盗にはならなかったんだ(笑)。