あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「スペース・カウボーイ」 (2000年)

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2000年 アメリカ 130分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、 トミー・リージョーンズ、 ドナルド・サザーランド

老人が活躍するSF。 ★★★

初老の男たちの夢、男たちの友情、男たちの意地、男たちの見栄、そんなものがいっぱい。
イーストウッドはこういう頑固なじじいものを作らせると上手い。
融通がきかなくて底意地の悪いところがあって、それでも芯が一本通っているのでなんとなく人の良さも判ってしまう、そんな頑固じじい。

この映画の頑固じじいたちは、若い頃に夢見ていた宇宙飛行を本当に実現してしまう、というもの。
そんなお歳を召したお体で大丈夫ですか、といいたくなるが、これがまた元気なじじいたち。
なかにはエロじじいまでいる(笑)。

彼らは宇宙飛行を目標に訓練をしていた4人の空軍パイロットたち。ところが宇宙プロジェクトはNASAに移行し、彼らの夢は絶たれてしまう。
それから40年が経ったある日、チームの一員だったコービン(クリント・イーストウッド)のもとにNASAから衛星の修復依頼が来る。その古いソ連の衛星は、コービンの設計を密かに入手して作られたもので、彼にしか修理方法が判らないのだ。

ようし、宇宙へ出かけていって修理するぞ。
そんな無茶は言わないで、若い者に修理方法を教えてくれればいいんだから。
嫌だね、自分が行くのでなきゃ教えてやらないもんね。

というわけでかっての4人の仲間が再結集する。
ドナルド・サザーランドトミー・リー・ジョーンズ、それにジェームス・ガーナーと、好い役者が揃っている。
4人は激しい訓練を受け、身体を鍛える。
頑固じじいたちは若者に張り合ったり、いじわるをして技術を教えてやらなかったり。まるでだだっ子である。
しかし、健康チェックで、なんと癌の末期である人物がいることも見つかってしまう。
しかし、これが映画の物語の進行上は必要な展開だったことが判る。なるほど、考えたなあ。

宇宙へ出てからは緊張感の連続の展開となる。
衛星にはこんな秘密が隠されていたのか。道理でNASAの幹部も必死になるはずだ。

惜しかったのは、***の危険が迫ったときに、どういう状況になったのかが判りにくかったこと。
どうなってしまったのだ? どうしないと危ないのだ?
ここがもう少し判りやすかったら、さらに面白さが増したと思うのだが。

ストーリーは単純明快で、それほど深いものがあるわけではないが、2時間あまりを充分に楽しんだ。
齢を重ねても気骨は失ってはいけないんだっ!と勇気づけてくれる。
あの「レッド」のブルースじいさんたちも頑張っていたしね。