1983年 アメリカ 117分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、 ソンドラ・ロック
4作目にして唯一のイーストウッド監督作。 ★★★
冒頭の前振り部分から、ハリーの格好良さを見せつけてくれる。
レストラン強盗が人質に拳銃を突きつけてハリーを威嚇する。
その時のハリーの有名な台詞、「さあ、撃ってみろよ。俺も遠慮しなくてすむぜ(Go ahead, Make my day !)」。
う~ん、ハリーらしさが溢れているなあ。
さて、今回の事件はサンフランシスコで起きている連続殺人。
犠牲者の捜査という口実で、ハリーは田舎の港町へ出張させられる。ま、やっかい払い。
現地の警察署長には、やっかいな奴が来た、この町のことには何も口出しするなよ、と、ここでもやっかい者扱い。
ところが、この町でも同じ手口の(男の局部を銃で撃つ)殺人が起こる。
おいおい、こりゃ口出しせずにはいられませんぜ。
犯人は、かって妹と一緒に集団レイプされたジェニファー(ソンドラ・ロック)。
妹はその精神的ショックから廃人のようにもなってしまった。
犯人たちを許さないっ! ジェニファーはレイプ犯たちを突き止めては、一人ずつ復讐殺人をしていたのだ。
レイプの現場となったのは、お祭りで町が浮かれている夜の、人目につかないような遊園地の一角。
このレイプ犯たちの中に、ふてぶてしくて狂人のようにたがの外れた女性がいる。
こいつが非常に憎たらしい。男たちをあおってはレイプさせる。なんという非道い女だ。
さて、連続殺人犯とは知らずにジェニファーと知り合ったハリー。
二人でお酒を飲んだりして、深い関係にもなってしまう。おいおい。
それとも、彼女が怪しいと睨んだうえでの深い関係? それなら、なおのこと、おいおい。
だいたいがイーストウッド演じる主役はどの映画ででも女の誘惑には弱い。
当時の愛人だったとの噂もあるサンドラ・ロック演じるジェニファーなら、イーストウッド演じるハリーも、もういちころ。
クライマックスは、レイプ事件の舞台でもあった夜の遊園地。
回るメリーゴーランド。交差する光と影の中で犯人たちに逆に追い詰められるジェニファー。このままでは返り討ちにあってしまうぞ・・・。
と、そこへ逆光の中にあらわれる人影。
自分が監督なものだから、この映画でのハリーはやけに格好好い(苦笑)。
ハリーの犯人との決着の付け方には賛否両論あるようですが、私はこれでOKでした。
ま、女性に甘いハリーだし(汗)。