2010年 イギリス 94分
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:スクート・マクネイリ、 ホイットニー・エイブル
SF的ロード・ムービー。 ★★
なんだ、こりゃ?
見終わったあとの、まずの感想がこれ。これで終わり? これだけ?
allcinemaの解説によれば、「低予算ながらも斬新なアイデアと魅力的なストーリーで2010年のハリウッドで話題の1本となったSF映画」ということだが・・・。
予算をかけていないのは確かだけれども、これ、魅力的なストーリーかあ?
状況設定はユニークで面白い。
メキシコの半分に地球外生命体(これがモンスターズ、要するに宇宙人)が繁殖して棲みついている。その一帯は汚染地帯(!)として封鎖されていて、もし、そこに立ち入ってモンスターと遭遇したら命の危険にさらされる、というわけだ。
さて物語。ひとりのちゃらちゃらしたカメラマンが、社長令嬢をメキシコからアメリカへ帰ってこられるように手配しろと、業務命令を受ける。
彼女を港まで送り届けて業務完了のはずだったのに、アホなことをして段取りをパーにしてしまう。おいおい。
だいたいがこの主人公が薄っぺらい。
社長令嬢になんとなく言い寄ってみたり、あっさりと断られると今度は行きずりの女を部屋に引っ張り込んだりする。
挙げ句の果てが、その女にパスポートも大事なフェリーの切符(最後の1枚!)も盗まれてしまう。なんとだらしない奴だ。
で、仕方なく汚染地帯を横切ってアメリカを目指す、ということになる。
というわけで、タイトルから連想するようなパニックSF、派手な撃ち合いSFではない。
変わった状況下での、男女のロード・ムービーである。
ふたりはトラックに乗り、船に乗り、ひたすらアメリカを目指す。
もちろん道中でモンスターに襲われたりするわけだが、このモンスターの造型は、トム・クルーズの「宇宙大戦争」を思い出させるものだった。あまり独創的ではない。
(以下、ネタバレ)
汚染地帯をやっと抜けて、アメリカとの国境の高い壁が見える地点へたどり着く。
さあ、ホッとしたところでこれからもう一波乱あるのだろうなと思っていたら、あれ?迎えが来て終わり? そんなあ。
ネットでの評価を見ると、意外にも高い評価が少なくない。
私がなにか面白さのツボを見落としたのかなあ?