あきりんの映画生活

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「ガールフレンド・エクスペリエンス」 (2009年)

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2009年 アメリカ 77分
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:サーシャ・グレイ

空虚な大都会。 ★☆

ソダーバーグ監督がインディ映画風に低予算で撮った77分の映画。
ドキュメント風の写し方で、ニューヨークの高級コールガール(作品中ではエスコート・ガールとなっていたが)の日常を追っている。

ヒロインのエスコート・ガールを演じたサーシャ・グレイは人気ポルノ女優とのことで話題になったが、彼女の裸の場面とか性行為の場面は、全くない。
ソダーバーグ監督もやるものだ。

ヒロインがエスコートする顧客はニューヨークの超一流エリートばかり。
デートや食事の時の会話も金融業界のこととか、大統領選挙のこととか、それなりの話題。
彼女と付き合う顧客を通してリーマン・ショックあたりのニューヨークの雰囲気も伝わってくる。
そういった日常が淡々と描かれる。

彼女には、彼女の仕事を理解しているスポーツ・トレーナーの恋人もいる。
彼との間に生じてくる気持ちのすれ違いも、微妙な苛立ち感を交えて描かれている。

ヒロインの職業はエスコート・ガールなのだが、ヒロインからエロス的な匂いを感じることはまったくない。
どちらかといえば、セックスを仕事として自分で経営もしているキャリア・ウーマンといえる。
(インターネットで”エスコート”で検索したときに自分の名前が上位に来るように画策したりもする)。
映画の内容も、官能的なセックスを感じることはない。
むしろ、都会にのこっているのはビジネスとしてのセックスだけだとでも言っているようである。

ということで、大都会のどこか空虚な雰囲気を洒落た感覚で捉えている。
決して悪い作品ではないのだろう。
このミニ・シアター系の感覚がたまらないという人は多いと思う。

しかし、個人的には引きつけられるポイントがあまりなかった。残念。