2011年 アメリカ 116分
監督:ジョナサン・リーベスマン
出演:アーロン・エッカート、 ミシェル・ロドリゲス
エイリアンとの戦い、地上篇。 ★★☆
このところ侵略エイリアンとの戦いものが多いような気がするのだが、気のせいだろうか。
「バトルシップ」はエイリアンとの海上戦だったが、こちらは地上戦。
しかし、1小隊による局地戦をリアルに映し出すところは、「バトルシップ」でバリア内での局地海上戦を描いていたのと同じ手法。
こちらでもいきなり宇宙人の地球侵略が始まる。
ロサンゼルスはたちまち戦火に包まれる。劣勢となった米軍は市街地の大規模空爆を敢行しようとするのだが、その地域には未だ民間人が残っている。爆撃までに救出しなくては・・・。
ということで、アーロン・エッカートが急に配属された小隊が、エイリアンと遭遇し、戦闘をくり広げるという、一部隊の市街戦に絞って描いた映画。
相手がエイリアンだと言うことを除けば、あとはもう迫力満点の局地戦を描いた戦争映画。
主人公のアーロン・エッカーは、ゼタ・ジョーンズ姐御の「幸せのレシピ」で気のいい料理人を演じていた。あれは好感度が高い役だった。
この映画では退役希望の真面目軍人を演じていて、その男ぶりをみせてくれる。
はにかんだような笑顔がなかなかによい。
それに、ミシェル・ロドリゲス。
戦火の中で合流する工作技術員かなにかのはずだったのに、いつのまにか海兵隊隊員そこのけの大活躍をしている。
でも「アバター」でも「マチェーテ」でも大活躍をするお馴染みの役どころのロドリゲスなので、まったく違和感なし(笑)。格好いいよ。
観ていれば誰でもが思うことだけれども、アメリカとしては、敵としてのソ連もイラクもいなくなったし、国威昂揚の仮想敵としてはエイリアンかゾンビを持ってくることになるのだろう。
米国海兵隊ここにあり、民間人のためにならこんなに熱く闘うぜ、いぇい! という雰囲気もプンプンと伝わってくる。
設定としては、エイリアンが地球の通常火器で倒せるというところが、どうもいまひとつ。
それなら始めからもっと互角に戦えるんじゃないの。
アメリカ軍だって高価な戦闘機をいっぱい持っているんだから。
でも、この設定にしないと白兵戦の展開に持っていけないから仕方がなかったのか(笑)。
ラストにあらわれる敵の大ボス(中心基地)も普通のミサイルで壊れてしまう。あれえ?
やはりここは主人公たちが、とくにロドリゲスあたりがあっというような敵の弱点を発見して一大どんでん返しでやっつけるという展開が欲しかったなあ。
なんのかんのと言っても、ま、観ている間は充分に楽しめました。
何しろ相手はエイリアンだからやっつけるのにためらいはないし・・・(苦笑)。
それにしても、局地戦を描いたこの映画の邦題に”世界侵略”と入れるのは、ちょっと大風呂敷過ぎませんかね。