1992年 香港 127分
監督:ジョン・ウー
出演:チョウ・ユンファ、 トニー・レオン、 アンソニー・ウォン
香港ノワール。 ★★☆
ジョン・ウー監督の作品で「男の挽歌」と題するものは多い。
あの名シリーズがあまりにヒットしたために、日本公開ではこの冠を付けるのだろう。
この映画はあのシリーズとはまったく関連性はない。
しかし、主役はお馴染みのチョウ・ユンファであるし、二丁拳銃もしっかりと撃ちつづける。テイストは継承している。
武器輸出をおこなっている組織壊滅に執念を燃やす警官にチョウ・ユンファ。
対立するふたつの組織で引っ張りだこなくらいに凄腕なヒットマンがトニー・レオン。実は彼は潜入捜査官。
はじめは敵かと思っていたレオンと協力して、ユンファが大暴れをするという説明無用の筋書き(笑)。
とにかく銃撃戦がこれでもかと続く。
火薬の使用料も半端ではない。
酒場や病院での銃撃戦では、敵の無差別銃弾に一般市民もばったばったと撃たれて倒れていく。
おい、おい、さすがにやり過ぎなんじゃないの。
対するユンファは冒頭からおなじみの ”手すり滑り降り二丁拳銃爪楊枝くわえ”も見せてくれる。
こういうのは単純にうれしくなる。
それに二丁拳銃は、謎の仕掛けの無制限発射装置付き。すごいぞ。ロドリゲス監督も真っ青だ。
かたやトニー・レオンは角刈り頭の精悍イメージ。
彼はこういったアクションもこなすし、ウォン・カーウァイやアン・リーなどの芸術的な作品にも出ている。
どちらもしっくりとこなす。大したものだ。
意外だったのは、敵ボスに分しているアンソニー・ウォンが、へえ~、若い。
後年の映画を観たときにトニー・レオンと同年代だと聞いて、まさかそんなことはないだろうというほどの恰幅だったが(香港の宍戸錠、という感じだった)、この映画で納得。
確かに若い頃はこうだったんだ。
定番の感じの作品ですが、ジョン・ウー・ファンには満足できる作品です。
この映画の成功でウーはハリウッドに渡ることになったとか。