2009年 アメリカ 105分
監督:P.J.ホーガン
出演:アイラ・フィッシャー、 ヒュー・ダンシー
女の子コメディ。 ★★☆
お金はかかるけれども、それに手を出すととても幸せな気分になれる。
でも、その幸せな気持ちは長続きしない。
そこで、またお金を払ってでも (たとえ高額な借金を抱え込むことが判っていても) あの幸せな気分をまた味わいたいと思ってしまう。
それを我慢するなんて、そんなことは到底できない・・・。
と書けば、これはそのまま麻薬中毒者の台詞といっしょ。
この映画のヒロインのレベッカ(アイラ・フィッシャー)は、もうこれと同じような愚かな行為を止めることが出来ない”お買い物中毒者”。
ここまで極端ではなくても、こんな風な人って本当にいるのだろうなあ。
(なかには、それはお買い物ではなくてパチンコや競馬だったりするのかもしれない。)
一流ファッション誌の記者になることを夢見ていたレベッカは、ひょんなことからお門違いの経済誌の記者になってしまう。
専門知識ゼロなので、その場限りの言い訳ばかりしていると、なんと専門家にはその発想がユニークだと買いかぶられてしまう。
借金取りから逃げ回っているレベッカなのに。
とにかくヒロインには全く共感できない、というか、観ていて腹立たしくなってくる。
とても付き合っていられないダメダメぶり。
それに、ヒロインのアイラ・フィッシャーという人は初めて観たような気がするのだが、それほど魅力的ではなかった(悲)。
かといって映画がつまらなかったのかといわれると、そうでもないところが不思議。
あまりのヒロインの荒唐無稽さ、馬鹿馬鹿しさに、かえって呆れて観てしまうので、意外と楽しく見ることができてしまう。
映画自体のテンポはとてもよい。
ダメダメ・ヒロインのくせに物語もこちらが期待したとおりに心地よくすすんでくれる。
他の登場人物たちのお馬鹿さ加減 (これはロマ・コメには大事な要素だな) もちょうど良いぐらい。
全体的な雰囲気は「プラダを着た悪魔」に似ている (もっとも、あれよりはかなり格が落ちるが…)。
時間が余っていて、難しいことは何も考えたくない時に観ましょう。
疑問 : はたして、女性が観てヒロインに共感できるのでしょうか?