2012年 アメリカ 135分
監督:トニー・ギルロイ
出演:ジェレミー・レナー、 レイチェル・ワイズ、 エドワード・ノートン
ボーン・シリーズ第4作。 ★★★☆
ボーン3作を観てからこれを、と思っていたのだが、割り込まれてしまった(苦笑)。
キャッチ・コピーは"最強の暗殺者"は、ジェイソン・ボーンだけではなかった”。
”レガシー”なので、ジェイソン・ボーンはまったく登場しない。
いわばスピン・オフのような作品となっている(といっても軽くなったわけではない。見応えは十分)。
当のボーンについては、話のなかでNYへ戻ってきたらしいという情報が流れるだけ。
(ジェレミー・レナーがジェイソン・ボーンを演じるのかと心配していたが、違ってよかった。)
トレッドストーン作戦というのは、ジェイソン・ボーンたち超エリート殺人諜報員を秘かに養成する計画だった。
今回の主役であるアーロン・クロス(ジェレミー・レナー)が従事しているのがアウトカム作戦。これはある秘薬を使用しての超諜報員養成プログラムらしい。
前半にこのアウトカム作戦の過酷で孤独な訓練が描かれる。
ものすごい険しい雪山をたったひとりで進んでいく。
あんな絶壁で立ち往生してしまったらどうするんだ? 誰も助けに来てくれないぞ。
しかしこのアウトカム作戦も破綻する。
非情なCIAは、秘密を守るためにと、参加していた諜報員を情け容赦なく次々に抹殺していく。
どこまで非情なんだ、CIA! どこまで非情なんだ、エドワード・ノートン!
今回の鍵となるのが、その精神と肉体の能力を飛躍的に増強させる秘薬。
クロスはこの薬を手に入れなければならず、彼と一緒にCIAから逃げて闘うのが女性科学者のレイチェル・ワイズ。
「ハムナプトラ」に負けず劣らずの大活躍で、これも嬉しい配役だった。
今回もアクションは徹底的にリアル。
特に後半のマニラのゴチャゴチャとした街中での追跡劇は、走り、跳び、そしてバイクで、これでもかというほどの迫力。
もう完全に脱帽。
ボーン・シリーズに恥じない見応えのある作品になっていた。
しかし、ジェイソン・ボーンとアーロン・クロスと、腕利き諜報員が二人も野放しになってしまって、CIAも苦労するなあ(笑)。
いずれ二人がお互いに知らないままに助け合ってCIAと闘う「ボーン・コオペレイション」なんてのを作ってくれないかなあ(マジに切望)。
そういえば12月にはクレイグ・ボンドの3作目が公開される。こちらも観に行かなくては・・・。