2009年 アメリカ 105分
監督:ピーター・ハイアムズ
出演者:マイケル・ダグラス
サスペンス。 ★★★
わが国では未公開だったとのことで、ほとんど期待しないで観る。
と、なかなかに面白いではないの。
たしかに出演者はマイケル・ダグラス以外は知らない人ばかりで、華やかさはないのだが、物語は興味を惹きつけて離さない。これは思わぬ拾いもの。
政界にうってでる野心満々の辣腕ハンター検事(マイケル・ダグラス)は、手がける事件というもの、すべて勝利していた。
しかしハンター検事は、有罪の決め手を欠く裁判の最後になると、必ず新たなDNA鑑定を提出してくる。
これは、ひょっとすると、ハンター検事は自分の成績を上げるためにDNA証拠をねつ造しているんじゃないの?
TVレポーターのニコラスは、ハンター検事の証拠ねつ造を暴こうとする。
そのために彼の撮った作戦とは・・・、迷宮入りしそうな事件の犯人のふりをしてわざと捕まること。
そしてハンター検事がDNA証拠を持ち出してきた時点で、すべてが嘘であることを暴いてやるぞ。
売春婦殺人事件が起きる。
ニコラスはこっそりと入手した情報にしたがって、目撃された犯人の着ていた服、靴、犯行に使われた飛び出すナイフと同じものを入手する。
そして自分が本当は犯人ではないという証拠に、事件を報じた新聞を片手に服やナイフを購入したビデオを撮影しておく。
購入したのは事件の後だよ、というわけだ。
さあ、このビデオ・テープは大事な証拠品だ。最後まで隠しておかなくては・・・。
わざと捕まるニコラス。
裁判が始まり、押収されたニコラスの証拠品が次々に提出される。
そしてなんと、ニコラスの服から被害者のDNAが検出されたとの証拠が提出される。
しめしめ、やったぞ。さあ、証拠のビデオ・テープの提出だ!
ところが、ところが・・・ハンター検事がそんなにやすやすと罠に引っかかるはずがない。
証拠のビデオ・テープを奪いとってしまっていた。
これは・・・!
罠にはめるつもりだったニコラスは、自分で墓穴を掘ってしまった。
自分が無実だという唯一の証拠品がなくなってしまった。ということは、本当に犯人にされてしまう・・・。
判決は、死刑。
ああ、ニコラスはどうなるのだ? 誰も真実を知らないままに自分は殺人犯として死んでいくのか・・・。
といった展開。おもしろい。
さて、この後どうなるのだ? はたしてニコラスは自分の無実を証明することができるのか? ニコラスは助かるのか?
B級ぽい雰囲気ではあるが、十分に楽しめた。
ハイアムズ監督といえば、あのNASAの月着陸をネタにした「カプリコン1」を撮った人。
結構、エンタメに徹した職人芸的な仕事をする人だな。
”ダウト”というタイトル、一番の嘘つきは***だったんだよね。