2011年 アメリカ 98分
監督:マイケル・ブラント
出演:リチャード・ギア、 トファー・グレイス、 マーティン・シーン。
スパイ・サスペンス。 ★★
原題は”ダブル”。
二重スパイといった意味だろうと思う。ま、この言葉にはいろいろと込めているわけだ(と、これ以上は書けません 苦笑)。
上院議員が殺される事件が起きたのだが、その手口はすでに死んだとされていたソ連の伝説のスパイ“カシウス”のものだった。彼は生きているのか?
そこでCIAは、かつてカシウスの追跡に実績を残した元CIAエージェントのポール(リチャード・ギア)を、新人捜査官ベン(トファー・グレイス)と組ませて捜査に当たらせる。
リチャード・ギアもかなりのお歳になっているはずで、スパイ・アクションなんて大丈夫かなと心配もしたのだが、それは見事にクリアしていた。
しかし、追跡劇の追いかける場面は、それこそ”ダブル”で撮ったのではないかなあ(苦笑)。
わりと早い時点でカシウスの正体は明らかにされる。
あれ?これで後の展開はどうなるの?と心配になるほどだが、さすがにそこには工夫がしてあった。
まあ、いろいろと仕掛けはしてあったのだけれども、どれも伏線がしっかりしていないので、とってつけたような感じの展開に見えてしまう。
で、普通に楽しめた、という程度に終わっていた。
スパイものにしては雰囲気が明るすぎる。というか、過去を引きずっているはずの人間性が感じられない。
そのために作品全体の印象が非常に薄いものになってしまっている。
この監督は、「3時10分、決断のとき」や「ウォンテッド」の脚本を書いた人とのこと。
それなら、もう少し練ってもよかったのでは・・・。
この映画、主役はベンの方だったねえ。