あきりんの映画生活

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「青いドレスの女」 (1995年)

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1995年 アメリカ 101分
監督:カール・フランクリン
出演:デンゼル・ワシントン、 ジェニファー・ビールス

40年代舞台のハード・ボイルド。 ★★☆

主役は貧しい黒人労働者のイージーデンゼル・ワシントン)。
ひょんなことから彼は、市長選に立候補中の大富豪カーターの愛人で、大金を持ち逃げしたというダフネ(ジェニファー・ビールス)を捜すという仕事を紹介される。
胡散臭い仕事だけれども、報酬は欲しいし、ま、やってみるか。

時代は禁酒法時代だったようで(違うかな?)、当時のいわゆるハード・ボイルドの雰囲気がふんぷんと伝わってくる。
映画のタイトルは、このダフネが青いドレスを着て登場するところから。あまり深い意味はない(苦笑)。

市長選のカーターの競争相手のテレルもイージー接触してくる。そして、カーターはダフネ探しなど依頼していないという。これは?
どうやらダフネが持っていた一通の封筒が騒動の中心になっているようだ。
イージーとダフネが行く先では殺人死体も転がっていたりする。
その封筒の中身は何?

途中でイージーの友達というドン・チードル(若い!)が登場する。
彼が実にユニーク。地味なイージーの役どころに比べて、不釣り合いなほどにぶっ飛んでいる。
なにせ前後の見境なく銃をぶっ放しては、相手を殺してしまう。
あっというまにあらわれて映画の華を引っさらってしまう。そして、最後にあっという間に去っていく(笑)。
おいおい、そんなに殺してしまって後始末はどうするんだよ、と心配になるほど。

さて、それはさておいて、物語は意外にかなり複雑。
実は、ダフネには大きな出生の秘密があったのだ。
ダフネには彼女の思惑があり、**のダフネ探しには裏があったのだ。

この映画、イージーの立場もそうなのだけれども、黒人に対する人種差別が酷かった時代を描いている。
(イージーも黒人だというだけで白人警官に苛められる。観ているだけで腹立たしくなる。)
だから、黒人が大統領になれる時代となった今では(その頃の黒人差別を真には知らない日本人には特に)ちょっと感覚が受け入れにくいところもある。

この映画はあまり評判にはならなかったよう。
確かに地味といえば地味だけれども、40年代の雰囲気はよく出ていました。