2011年 アメリカ 94分
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジーナ・カラーノ、 マイケル・ファスベンダー、 ユアン・マクレガー
女スパイもの。 ★★☆
主役が無名なのに(私が知らないだけ?)、監督も、脇役も超有名な映画。
マイケル・ダグラスやアントニオ・バンデラスも、出番は少ないが顔を出している。
それもちゃんとしたキーになる役柄(でも、役名ではなく俳優名で映画は観ていたな 笑)。
ストーリーは、利用されて裏切られたフリー・エージェントが復讐をおこなうという、いってみればありきたりのもの。
ただそれだけのことなのに、ソダーバーグのことだから時間軸をいじる。
で、結構ややこしいように見える。
このあたりを、さすがにソダーバーグだと見るか、ひねくり回しただけだと見るか、で評価も分かれるだろう。
主役のジーナ・カラーノは現実の女性格闘家らしい。
なかなかに美形で目元も涼しげなのだが、上半身のたくましさはすごい。
ということで、おそらくアクションはスタントなしでやっているのだろう。
それに、こういったアクション場面でよくある「大音響効果音盛り上げ」、それに「揺れるカメラ揺れる画面激闘盛り上げ」がまったくなし。
淡々とした格闘シーン
生身の人間が戦っているという本当らしさがあった、というと聞こえはいいのだが、派手なエンタメ格闘場面に毒されてしまった者にはちょっと物足りない感もあった。
一番の敵役はユアン・マクレガーなのだが、彼はあまり悪人には見えないし、強そうにも見えない。
最後の辺り、砂浜に(ぼんやりと)立っているマクレガーの背後から、(どこからあらわれたのか)マロリーが、100メートル走をやっているようにたったったっとやってくる。
なにか可笑しい場面。
マクレガーのやられ方もなんだか情けない。
やはり彼はジェダイの騎士として高貴に生きてほしかったぞ。
やはりソダーバーグなので、ありきたりの派手さだけのアクション映画ではなかった。
しかし、この地味さが受けるだろうか、ちょっと心配。
私の評価も並以上にはならなかった。
先日見た「コロンビアーナ」と比べると、エンタメ道まっしぐらのリュック・ベッソンの圧勝だったな。