あきりんの映画生活

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「ブラックホーク・ダウン」 (2001年)

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2001年 アメリカ 145分
監督:リドリー・スコット
出演:ジョシュ・ハートネット、 ユアン・マクレガー

リアルな戦争物。 ★★☆

なんとなくエンタメ性に富んだ映画かと思っていたら、とんでもなかった。
非情な市街地戦の有り様をこれでもかと見せつけてくる。
あの「プライベート・ライアン」に匹敵するようなリアルさの戦場映画だった。

舞台は1993年のソマリア
ソ連に対抗するためにアメリカが武器援助をしていたソマリア。そこで激しい内戦が起こる。
アメリカはこの内戦を沈めようと軍事介入をしている。
アメリカ軍が戦っている敵勢力が使用している武器は、皮肉なことに、かってアメリカが供与した武器である。

物語は、敵本拠地を奇襲した特殊部隊のヘリコプター(ブラックホーク)1機が撃墜されてしまったことから始まる。
敵勢力のまっただ中に取り残された兵士達を助けるために、救助部隊が出動する。
激しい市街戦が展開される。

生身をもっておこなう戦争、戦闘は、かくも怖ろしく無残。
後方で作戦を考えたり、指揮を執っている上級幹部には実感できないような悲惨さがある。
過酷な場面になればなるほど、人の運命はちょっとしたことで明暗を分けたりする。
そこには何の理屈もない。

最初から最後まで激しい市街戦の様相が映し出される。
もうそれだけなのだが、それはそれでひとつの作品としてあり得る。
いけなかったのは、主人公に戦う意味をあまりにきれい事として語らせてしまったこと。
アメリカの国威高揚、民意高揚が鼻についてしまった。
残念。