あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「夢売るふたり」 (2012年)

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2012年 日本 137分
監督:西川美和
出演:松たか子、 阿部サダヲ、 田中麗奈、 笑福亭鶴瓶

詐欺夫婦の心理ドラマ。 ★★★

蛇イチゴ」「ゆれる」とすごい作品を見せてくれた後、「ディア・ドクター」はちょっと期待外れだった。
そんな西川監督の第4作。はたして?

板前の腕もよくて気のいいお人好しの夫(阿部サダヲ)、そんな夫を愛している勝ち気な妻(松たか子)。
頑張ってやっていた小料理屋が、ふとした不注意からの火事で焼けてしまう。
全てをうしなってしまった二人。どうする?

ひょんなことから夫がしでかした浮気騒動にヒントを得て、妻が考えついたのは、寂しい女性の懐に飛びこんでお金をだまし取る、というもの。
たしかに、実際の結婚詐欺の男なんて、そんなにハンサムではないのだろう。
ただ女性に対して(嘘か本当か)優しくて、マメなのだろう。
阿部サダヲはその辺りの雰囲気を上手く出していた。

ブラック・ユーモア調なのだが、西川監督のことなので、なかなかに捉えがたい人間心理も描かれている。
一番不気味なのは、結婚詐欺に夫をけしかけている妻の心理。
本当に割り切っているのだろうか・・・?

元はと言えば、夫の浮気がこの計画の発端。
妻は夫の浮気をどうしても許すことができなかったのだろう。
だから、逆に夫に他の女性との関わりをすべて嘘ごとにさせようとしたのだろう。
結婚詐欺は、夫にとっては火事で失った店の再建への手段であるのだが、妻は愛している夫への復讐だったのではないだろうか。

一人になったときに松たか子がみせる無表情の演技には怖ろしいものがあった。
女は怖い!

夫婦の関係は果たしてどうなっていくのだろうと、ハラハラしながら観た。
終盤、物語はあれよあれよと大展開する。あれは成功していた、かな?

西川監督作では、4作品中の第3位でした。