1998年 アメリカ
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ニコラス・ケイジ、 ゲイリー・シニーズ
デ・パルマ調サスペンス。 ★★★
デ・パルマの作品は、いつも監督本人の癖というか好みというか、そんなものが出てしまって、甘くなるところがある。
それなのに、その独特のゆる~い詰めの甘さが魅力の一つにもなってしまっている。
デ・パルマと聞くと、つい観てしまう(苦笑)。
大観衆の中でおこなわれているボクシング王座戦。
大番狂わせが起こって皆が騒然とした瞬間に銃声が響き、観戦していた国防長官が殺されてしまう。
警備に当たっていた市警の悪徳刑事リック(ニコラス・ケイジ)と国防省のダン中佐(ゲイリー・シニーズ)は、犯人を追う。
怪しげな赤毛の女がいたり、怪しげなブロンドのカツラの女がいたり・・・。
街のごろつきから金をせびり取る悪徳刑事のニコラス・ケイジが、次第に正義の味方になって奮戦していくという展開。
なかなか頑張っている。
その相方のダン中佐のゲイリー・シニーズ。
彼が出てくると、ああ、この人はきっと**なんだな、と思ってしまう。
あまりにも上手すぎるのも考えもの(苦笑)
彼が好い人だったのは「フォレスト・ガンプ/一期一会」のダン中尉ぐらい(あれ?同じダン?)
なんか、意味ありげな伏線を張っておいて、きちんと回収されていないところも。
たとえば、7番のラウンド看板を持ったあのお姉さんは、何か意味があった?
赤毛の仲間のお姉さんは、ダン中佐を引き離すためだけにあんな行動をしたの? もっと謎があるのかと思ったら、それだけ?
(以下、ネタバレです)
タイトルの「スネーク・アイズ」とは、サイコロの1の目が赤く塗られているところから蛇の目にたとえ、このゾロ目での親の総取りを意味するとのこと。
つまり、ひとり勝ち、ということらしい。
では、この作品のひとり勝ちは誰? あまりはっきりしない・・・。
エンドタイトルの最後、新しく塗られたコンクリートの柱から赤い宝石が見えている。
ということは、この中には赤い宝石を身につけていた死体が入っているわけだ。
ひとり勝ちだった人も、悪事がバレるということを示唆しているのだろうなあ。
ま、あまりつけ加えなくてもよかったオチのような気がするのだが・・・。
いろいろなところでのこの映画の評を見ると、かなり貶されています。
でも、なんとなく私は好きなのですが(苦笑)。