あきりんの映画生活

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「ドラッグ・ウォー 毒戦」 (2012年)

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2012年 香港 106分
監督:ジョニー・トー
出演:スン・ホンレイ、 ルイス・クー

サスペンス・アクション。 ★★★

ジョン・ウーと並んで好きなジョニー・トー監督だが、作品にはどうも出来不出来がある。
「エグザイル/絆」や「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」の、格好良さは無条件に好きだった。
しかし、「マッスル・モンク」や「イエスタデイ・ワンスモア」などは、がっかりしたものだった。
これはどうだろか?

冒頭から、覚醒剤の運び人たちの緊迫した、しかしおぞましいような実体が突きつけられる。
覚醒剤の原料を運ぶ中毒男たちの、これもまたおぞましいような中毒状態が見せつけられる。
説明なしで一気に、こうして映画は中国警察と覚醒剤組織の戦いに入っていく。

覚醒剤の摘発に全力を注いでいる信念の男、ジャン警部(スン・ホンレイ)。
彼は、爆発事故を起こした覚醒剤の密造工場から逃げてきたテンミン(ルイス・クー)を捕らえる。
死刑を免れたいなら捜査に協力しろとのジャン警部の脅しに、テンミンは、仲間を裏切ることにする。

立場が対立する二人の男の策謀が交差する。
テンミンは囮捜査に協力して、覚醒剤の大物ボスやその横流し組織に、それぞれに覚醒剤仲間と思わせてジャン警部を引き合わせる。

しかし相手もただの悪ではない。
とびきりの極上悪である。
そんなに簡単にこちらを信用してくれるはずもない。
さあ、ジャン警部の計画は上手くいくのか、テンミンは本当に最期まで協力するつもりなのだろうか。

仲間だと偽って会った相手が、本当に仲間ならこの覚醒剤をプレゼントしよう、たっぷりと吸ってみろ、とジャン警部に言う。
覚醒剤を吸わなければ囮捜査がばれてしまう。
さあ、ジャン警部はどうする、はらはらする。
その後の展開はすさまじいもの。覚醒剤はかくも怖ろしい薬物だったのだ。

最終盤、激しい銃撃戦の展開となる。
ここで見せてくれるのがテンミンという卑小な人物のすさまじさ。
自分一人はなんとしてでも助かりたい、なりふりかまわずに、そのためになら仲間を売ることも厭わない、協力すると言った警察を裏切ることも厭わない。
これもひとつの男の執念と言えば、言える。
ジャン警部との確執はさあ、どうなるのだ?

最期までかなり暗い色合いの作品です。
ユーモア色もほとんどなく、いつものトー監督らしい銃撃戦の美学もあまり感じられません。
徹底的にどす黒くリアルです。緊張します。