あきりんの映画生活

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「恋に落ちて」 (1984年)

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1984年 アメリカ 106分
監督:ウール・グロスバード
出演:ロバート・デ・ニーロ、 メリル・ストリープ、 ハーベイ・カイテル

大人の不倫物語。 ★★☆

それぞれに不満のない家庭を持っている男女が出会って惹かれ合ってしまう。
と書くと、よくある不倫ものということになる。
しかし、主演の二人がロバート・デ・ニーロと、メリル・ストリープとくれば、これはよくあるどころの話ではなくなってくる?

フランク(ロバート・デ・ニーロ)とモリーメリル・ストリープ)はクリスマス・イヴの夜に本屋で出会う。
その後、同じ通勤列車に乗り合わせた二人は次第に惹かれあって、なにげないデートをするようになる。

不倫ものだが、二人の関係はあくまでもプラトニック。
どろどろとしたところはなくて、デ・ニーロもストリープも、それこそおずおずとした感じの普通のおじさん、おばさんを演じている。

この作品は「逢い引き」の題で過去にも映画化されているらしい。
第1作はデヴィッド・リーン監督作で、2作目はリチャード・バートンソフィア・ローレンが主役だったらしい。
オリジナルは観ていないのだが、すごい名作のストーリーなのだなあ。

やがて二人はそれぞれに自分の家族に不倫がばれてしまう。
フランクの献身的な妻は、プラトニックな不倫をする方がよほど罪深い、といってフランクをなじる。
う~ん、判るような気もする。それだけ純粋に相手を愛しているということか。

そしてそれぞれの家庭は崩壊してしまうのだが、運命のいたずらで、二人はおたがいにそのことを知らないまま別れてしまう。
それから二人はどうなる?
・・・一年後のクリスマス・イヴの夜に、思い出の本屋で再会した二人は、・・・どうする?

ストリープの演技のうまさに今さらながら感心した。
目の動き、かすかな表情の揺れ、何気ないしぐさ、そんなもので感情を巧みに表現している。

ストリープといえば、この映画の10年後には同じ不倫ものの「マディソン郡の橋」に出ている。
イーストウッド監督には悪いが、あれよりはこちらの方がずっと好かった。

大物スターの顔合わせなのだが、二人ともオーラを消して市井の人物の不倫を演じているところが、すごい。