あきりんの映画生活

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「トランス・ワールド」 (2011年)

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2011年 アメリカ 90分
監督:ジャック・ヘラー

邦題通りに錯綜している世界。 ★★★☆

知っている俳優は一人もでていない。舞台は森の中だけ。登場人物もわずか。
おそらくはかなりの低予算映画。
しかし提示される状況は面白く、かなり楽しめた。

はじめに大切なご注意を・・・
この映画の予告編は、映画を観る前には絶対に観ない方はいいです。
もう、掟破りの予告編になっています。何を考えてこんな予告編を作ったのやら(怒)。

妊婦のサマンサは森の中で車がガス欠になる。助けを求めに行った夫は戻らない。
で、森の中の荒れ果てた小屋に辿り着く。
そこには、車で事故を起こしたトムがいた。
とそこに、コンビニ強盗をして逃げてきたジョディがあらわれる。

お互いに警戒し合う三人。
小屋には壊れた無線機しかなく、食料はとぼしい。夜には気温も零下になるという状況。
それぞれに辛い過去を背負ってきた三人は、次第に助け合う必要を受け入れる。

父が戦争で死んでしまったサマンサ。
自分を生んですぐに死んでしまった母を持つジョディは、ぐれて生きてきた。
死刑となった犯罪人の母から生まれたトムもまた、不幸な人生だったのだ。

助けを求めに出かけたトムは、森の中をずいぶん歩いたと思ったら、なんと、元の小屋に戻ってきてしまった。
それではと、この場所から脱出しようと試みた三人だったが、やはり元の小屋へ戻ってきてしまう。
これは、どういうこと?

近くに発見した防空壕があった。
なぜかそこにはドイツ語で書かれた地図が貼ってあり、古いドイツ・ワインがあった。
これは、どういうこと?

やがて三人はそれぞれが思っている場所や時間がくい違っていることに気づく。
ここはどこ? 今はいつ?
そして、あなたは誰? お前は誰?

書きたいことはいろいろとあるのだが、これ以上は書けないなあ(苦笑)。

謎の部分は途中からは、ああ、きっとこういうことなのだろうな、と予測がつく範囲内のことではある。
それでも、どうなるのだろう?と、最後までハラハラしながら観ることができる。

邦題からは、この映画がなにかが錯綜している世界を描いていることが想像される。
その手のものが好きな方には、掘り出し物ですよ、とお勧めできる映画でした。