あきりんの映画生活

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「ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う」 (2013年)

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2013年 イギリス 109分
監督:エドガー・ライト
出演:サイモン・ペッグ、 ニック・フロスト

SFコメディ。 ★★☆

この監督さんにこの主演二人は、イギリス・コメディ映画の名コンビらしい。
コメディ・ジャンルに疎いものでよく知らなかったが、主演二人は「宇宙人ポール」で観ていた。
難しいことは考えずに、呆気にとられながら(笑)観るのが正解かな。

舞台は片田舎の小さな街。
そこには12軒のパブがある。で、学生時代にその全軒を巡ろうとして果たせなかった5人組が20年ぶりに集まる。今度こそ一晩で12軒全部でビールを飲むぜ。
今は皆、中年のおじさんとなり、それぞれの生活も抱えているというのに、なんでそんなことするの? 身体に悪いだけ(笑)

まともな人生を送っている4人は、そんなこと、今さら嫌だよ、と尻込みするのだが(そりゃそうだ)、リーダー格のゲイリー(サイモン・ペッグ)ごり押しで計画がたてられてしまう。
人生やけくそになったゲイリーが、やけっぱちになって青春の夢にすがろうとしているように思える。
ちょっとイタイ気持ちにもさせられる。

しかし、いざパブ廻りをはじめてみれば、それはそれなりに楽しい。
次第に5人はノッテくる。いぇ~いっ、12軒のパブを今度こそ制覇するぞっ。
しかし、街の人々の様子がなんだかおかしい。
善良なはずの人々が意味不明の言動で襲ってくる。これはどうしたことだ?

反撃して倒した町の人は青い血を流し、砕けた頭部の中は空っぽ。
えっ、街の人は宇宙人に身体を乗っ取られているぞっ。

ここで意味不明におかしいのは、宇宙人に気づかれないように5人が12軒のパブ廻りを止めようとしないところ。
ぐでんぐでんになりながら、宇宙人の眼を欺きながら(本当はバレバレ)、それでも次のパブを目指す。

で、どうなった?
酔っぱらいたちは本当に世界を救えた?

結末は、社会風刺が効いているようで、なんだかほろ苦い。
ハリウッドもののような底抜けお馬鹿映画ではなく、どこかウェットな感じが滲んでいるようでした。