2004年 カナダ 96分
監督:レア・プール
出演:ウィリアム・ハート
健気なドラマ。 ★★☆
ピートは末期の脳腫瘍に冒された10歳の少年。
蝶が大好きな彼の夢は、死ぬまでに中南米の密林に住む神秘の青い蝶を実際に見ること。
しかし、彼は神経麻痺のために車椅子での生活を余儀なくされているような状態。果たして・・・。
実話に基づいているとのこと。
ピートが尊敬しているのは世界的な昆虫学者アラン(ウィリアム・ハート)。
ピートの母親のテレサは、なんとか彼の夢をかなえてやれないものかと、アランに無理難題の依頼をする。
普通に考えれば、車椅子の少年が密林への旅をするなんて、そりゃ無理というもの。.
誰だってそう考える。アランだってそう考える。当たり前だ。
しかし、ピートの熱意に負けて、アランはまぼろしの蝶、ブルーモルフォを採取する旅に一緒に出かける。
幻の蝶がそんなに簡単に見つかるわけがない。
しかし、確かな夢と強い信念があれば、ハンディキャップを乗り越える道がどこかに開ける、そんなことを思わせる作品。
アランがこれが好い人なんだな。
ピートを甘やかすこともせず、かといって、突き放すこともせず、自分と対等の存在としてピートに接する。
なかなか出来ることではない。
はたして、ピートはブルーモルフォに出会うことが出来たのか。
そしてその後ピートはどうなったのか。
これ、本当に実話? 奇跡じゃん。
難病に負けずに夢を追った少年ピートも健気だったが、もっと健気だったのはそれを支えた母テレサと、その夢に応えてやろうとしたアランだったな。
素直に観ることのできる作品でした。