あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。1800本余りの映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ミッション:8ミニッツ」 (2011年)

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2011年 アメリカ 
監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:ジェイク・ギレンホール、 ミシェル・モナハン、 ベラ・ファーミガ

タイム・ループもの。 ★★★☆

トム・クルーズの「オール・ユー・ニード・イズ・キル」は、主人公が死んでもまた元の時間に戻ってしまう映画だった。
この映画でも主人公は何度も同じ場所に戻る。
しかも、それは8分間だけ。その8分間に何が起こる?

ティーヴンス大尉(ジェイク・ギレンホール)が列車の中で目を覚めると、向かいには見知らぬ女性(ミシェル・モナハン)がおり、親しげに話しかけてくる。
自分は何故こんなところににいるのだ? 自分は戦場にいるはずだったのに・・・。
それに、この女性は誰なのだ? 自分を違う名前で呼んでいるぞ・・・。

観ている者も、主人公と同じように始めは戸惑う。
いったい、どういう状況なのだ? 
列車に居合わせたいろいろな人々の動作やちょっとした出来事などが映っていたかと思うと、列車で大爆発が起こる。
わっ、どうなった?

ティーヴンスが再び意識を取り戻すと、そこは特殊カプセルの中だった。
モニターを通して、彼は、乗客全員が死亡したシカゴ郊外での列車爆破事件の犯人をつきとめるための特殊プログラムに組み込まれていることが判ってくる。
列車に乗っていた乗客の一人の意識に入り込み、爆発の8分前からの世界を体験することによって犯人を捜せ、というミッションだったのだ。

何度も戻る爆発までの8分間の世界で、スティーヴンスはいろいろなことを試みる。
限られた時間での主人公の必死の試行錯誤が描かれる。
過去に戻るたびに、すこしずつ情報が積み重ねられていく。
ここでクリスティーナはこう話しかけてくる、ここで車掌が検札に来る、ここであの乗客が書類をちらばらせる・・・。

爆薬の仕掛けてある場所を探そうとし、その起爆装置を外そうとし、誰が起爆しようとしているかを探ろうとする。
そして、犯人に迫る情報もすこしずつ得ていく。
なんとか爆発を阻止して、乗り合わせた女性クリスティーナの命も救ってやりたいぞ。

(以下、ネタバレ気味)

しかし、この映画の眼目は、スティーヴンスがいくら頑張っても過去の出来事は変えられないという設定であること。

つまり、死者の8分前の意識の中の世界で、いくら彼が爆発物を取り外そうが、クリスティーナと二人で列車から降りたとしても、やはり列車は爆発して全員が死ぬという過去は変えられないのだ。
このプログラムを開発した軍の目的は、過去の爆発を阻止することではなく、この事件の犯人を見つけ、これから計画されている爆破テロを防ぐことだったのだ。

主人公の頑張りと、その必死の思いが主人公の希望に結びつかない無力感。
それらが、観ている者にこれからどうなるのだろうと思わせて、緊張感を持続させている。

(以下、ネタバレ)

所詮は死者の意識の中での世界なのだから、その世界で主人公が何をしようが起こってしまった現実は変わらないという設定。
これはよく判る。そりゃ、そうだ。

一方で、SFにはパラレル・ワールドという分野がある。
その分野での映画としては「バタフライ・エフェクト」が有名か。グウィネス・パルトローがとてもきれいだった「スライディング・ドア」も面白い物語だった。
さあ、そのパラレル・ワールドを持ち込めば、どうだっ!

物語の決着は何となく騙された気がしないでもないが、ああ、よかったね、というものになっていく。
最初は憎々しげだったベラ・ファーミガ、貴女は好い人だったんだね。