1976年 日本 151分
監督:佐藤純弥
出演:高倉健、 原田芳雄、 中野良子
あの時代のサスペンス・アクション。 ★★
このところ、TVで高倉健の映画をよく放送している。
40年近く前のこの映画、どんなだっただろうと、久しぶりに再見。
(お断り:ということで、オリジナルからかなりカットされたものを観ての感想です。)
真面目検事の杜丘(高倉健)は、ある日、街中で見知らぬ女から「この男に強盗、強姦された」と訴えられ、緊急逮捕されてしまう。
自分が陥れられた罠を暴こうとする杜丘は、警察から逃げだし、能登へ、北海道へ・・・。
原作は、当時は次々に和製ハードボイルド調の小説を書いていた西村寿行。
健さんは誰が見たって悪いことはしない人だし(笑)、ちゃんと逃亡を助けてくれる美女(中野良子)もあらわれる。
追ってくる刑事に原田芳雄。
こんなことを書くと健さんファンには袋だたきにされそうだが、彼も健さんに負けず劣らず格好いい。
基本的に逃亡劇なので、展開は早く、飽きさせないが、今から見れば(当時に見ても?)つい笑いたくなる場面も少なくない。
着ぐるみそのものの熊が襲ってきたり、新宿の街をなんと馬の群れが疾走したりする。
あの馬はどこから連れてきたんだ? 新宿までどうやって来たんだ?(笑)
全体の感じもリアリティはゼロ。
でも、当時のサスペンス映画って、みんなこんな感じだったかもしれないなあ(しみじみ)。
大滝秀二や田中邦衛、倍賞美津子に池辺良、岡田英次と、懐かしい顔ぶれもいっぱい。
しかし、今、改めて見直す意味があるか?と言われると、ちょっと辛いものがあるのも確か(汗)。
文化大革命後の中国で、この映画が大ヒットしたというのは有名な話です。