あきりんの映画生活

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「アジャストメント」 (2011年)

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2011年 アメリカ 106分
監督:ジョージ・ノルフィ
出演:マット・デイモン、 エミリー・ブラント

SFサスペンス。 ★★★

原作は、特に短編小説が好きなフィリップ・K・ディックの「調整班」。
人の運命は決められている。その運命に逆らった恋は成就するのか?といったあたりがテーマ。

上院議員挙に敗れたデヴィッド(マット・デイモン)は、敗北演説を考えているトイレでエリース(エミリー・ブラント)に出会う。
二人は一瞬で惹かれ合うのだが、謎の人物達が二人の恋に邪魔をしてくる。
この恋はあってはならない恋だ。もう彼女と会ってはいけない。
えっ、それってどういうこと?

一度は連絡不通の状態となった二人。
しかし、デヴィッドが乗るはずではなかったバスに乗ってしまったために、二度と会うはずではなかったエリースと再会してしまう。
あれ、これは運命?

実は、この世界のできごとはあらかじめ決められているのだ。
そう、運命を司っている絶対者がおり、その指示に従って運命の通りに事が運ぶように運命調整局員が働いているのだ。
そして、気の弱い天使のような下働きもいるのだ(苦笑)。
その天使の失敗で二人は再会してしまったのだ。

こうなれば、この恋は運命に逆らってでも貫き通すぞ!
すれ違って別れても、またすれ違って別れても、また出会う二人。
これは出会うのが運命だったのではないかい?

ヒロインのエミリー・ブラントは、最近どこかで観たなあと思っていたら、ああ、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のあの女戦闘員だった。
ずいぶんと印象が違う。
役柄を演じているのだなあ、いつもながらに俳優の演技の巧みさに感心する。

(以下、ネタバレ気味)

さて問題は、深刻になってくる。
決められた運命はデヴィッドにとってもエリースにとっても素晴らしいものだったのに、二人が恋を続けると、その輝かしい成功の未来は失われてしまうのだよ。
さあ、どうする?

ドラえもんの”どこでもドア”も出てくる(笑)。
それをつかっての追いかけっこもなかなかに迫力があった。どっちへ逃げればいいんだ?

世界の設定など、アイディアは面白い。
しかし、ちょっと詰めが甘い。簡単にハッピーエンド?
いつものフィリップ・K・ディック原作の映画に比べると、こじんまりとまとめてしまった感がある。
ちょっと物足りなかったが、好みの分野なので、評価は標準以上です(汗)。