あきりんの映画生活

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「監視者たち」 (2013年)

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2013年 韓国 118分
監督:チョ・ウィソク
出演:ハン・ヒョジョ、 ソル・キョング、 チョン・ウソン、  

監視専門の特別任務。 ★★★☆

香港映画「天使の眼、野獣の街」の韓国リメイク作。

この映画の主人公たちは監視だけを専門とする警察の特別チーム。
街の人々を監視して、怪しい人物を尾行する。
だから、どんな場合でも犯人を尋問したりとか、逮捕したりとか、直接的な行動はとらない。地味な部署。
しかしこの監視業務が予想外に緊迫していて、ドラマ的なのである。

ヒロインはずば抜けた記憶力の持ち主の女性刑事ハ・ユンジュ(ハン・ヒョジョ)。
冒頭、彼女は地下鉄の中である人物の尾行、監視をしている。
周囲の誰と接触するか、何時何分にどんな行動を取ったか、すべて記憶していく。すごい。
(う~ん、この記憶力があったら、学生時代の一夜漬けは楽勝だったろうなあ 汗)

それと平行して、冷静沈着な頭脳のリーダー、ジェームズ(チョン・ウソン)に率いられた一団の強盗事件が描かれる。
そして物語はこの強盗団をつきとめようとする監視班の活躍へと移っていく。

物語はオリジナルをほぼ忠実になぞっている。
しかし、オリジナルはどこまでもじっくりとした地味な作りだったのに比べて、このリメイク作の方はどことなく華やかになっている。
視覚的にも上手く展開させている。

ヒロインは華奢な感じの可愛い女性。
調べてみるとイ・ビョンホンの「王になった男」の王妃役だった。まったく判らなかった。
ちょっと若いころの中森明菜を思わせる線の細さが魅力的。
しかし、武闘能力も意外にあったりするのだよ。

その他の監視班のメンバーもそれぞれが描き分けられていて、感情移入がしやすくなっている。
ヒロインの直属上司に当たる班長ソル・ギョング)が好い味わい。
オリジナルにはいなかったコードネーム:リスも、少年っぽさを残す可愛い顔立ちなのだが、重要な役回りを果たしていた。

強盗団のジェームズが非情なのだが、彼と対峙することによってヒロインは成長していく。
はらはらしながらも気持ちよく観ることができた。

それにしても、オリジナルの感想でも書いたのだが、この監視班の仕事は、ぜったいに美人には向いていない。
あんな可愛い娘がいたら、すぐに顔を覚えられてしまう(特に男性には 笑)。
監視班の仕事はもっと地味顔でないとダメだよなあ。

こんなことを書くと怒られてしまいそうですが、こちらを観れば、オリジナルはもう観なくてもいいかもしれません(汗)。