1998年 アメリカ
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー、 ジェニファー・ロペス、 ドン・チーゲル
禁断の大人の恋。 ★★★
頭脳的な銀行強盗(一切血を流さない)のジャック(ジョージ・クルーニー)はちょっとした失敗で捕まってしまう。
仲間の手引きもあってまんまと脱獄した彼は、ひょんなことからFBI捜査官のカレン(ジェニファー・ロペス)と逃亡する車のトランクの中に乗り合わせる羽目に。
脱獄犯と捜査官の二人、しかし、お互いに一目惚れしてしまったのだ。
ということで、何も難しいところのない一直線のストーリー。
狙いはスタイリッシュで、犯罪のスリルを味付けにした大人の恋愛映画といえる。
途中では時間軸を工夫して、断片的な映像を後で上手くつなげて見せたりもする。
こういうのは、ジグソーパズルのピースがかちゃんとはまるようで、わりと好きな仕掛けである。
(何となくタランティーノっぽい? 笑)
ジェニファー・ロペスが魅力的。
彼女はこの映画でブレイクしたのではなかったかな?
そして、濃い顔つきのクルーニーが甘い言葉でカレンに迫る。
ホテルのバーでナンパしようとする男たちを冷たくあしらっていたロペスの背後にクルーニーがあらわれる場面など、いかにも女性が好みそうなシチュエーション(笑)。
う~ん、お洒落。
やがて物語は、大富豪の宝石をいただこうとする輩が入り乱れはじめる。
クルーニーに恨みを抱いているドン・チーゲルも、強引な手段で割り込んでくる。
そうなるとカレンも恋心と職務の板挟み。
FBI捜査官としては宝石強盗は捕まえなければならないし、かといって恋人には逃げ延びてほしいし・・・。
ああ、どうしたらいい?
悲劇的な事は起きないので、安心して観ることができる。
映画を見おわってから監督がスティーブン・ソダーバーグだったことに気づいた(汗)。
彼は商業的な作品と、本人の趣味的とも言える作品を、巧みに使い分けて撮る。
これは前者で、非常に観やすいエンタメ系の作品となっていました。