2015年 フランス 96分
監督:カミーユ・ドゥラマーレ
出演:エド・スクレイン、 レイ・スティーブンソン、 ロアン・シャノル
トランスポーターの新作。 ★★☆
ご存じリュック・ベッソン制作の人気シリーズの「トランスポーター」。
今回は主役がジェイソン・ステイサムからエド・スクレインに代わっている。
しかし、主人公の名前は同じフランク。これ、007と同じやりかた?
運ぶ依頼品についてはノー・タッチであるとか、時間厳守で1分でも遅れたら待っていない、とかのお馴染みのルールは同じ。
しかし、今回フランク(エド・スクレイン)が運ぶのは、なんと同じ服装で同じサングラス、同じ金髪カツラの美女3人だった。
おいおい、話が違うぞ。
私が依頼人で、あとの二人が運ぶ荷物よ。
シリーズも4作目となると、目新しい趣向にするのも大変。
ということで、前半をはじめとしてところどころにカー・チェイス (今回はアウディだぜ) はあるのだが、内容はトランスポートではなく、マフィアとの死闘がメインだった。
ということで、これまでとは内容の雰囲気が違っている。
新しい主役になってしまったので、どうかなと思ってもいた。
しかし、スクレインがなんとなくステイサムに似ているように思ってしまう。
観ている私が (ステイサム懐かしさに) 無意識に似ているところを探しているから?(苦笑)
ストーリーは、はっきり言ってツッコミどころだらけ。
マフィアへの復讐劇なのだろうけれど、あの4人がどういう結びつきで、どれだけの計画を立てて、などというところがどうにも納得いかないことばかり。
ほら、案の定うまくいかないでしょ(苦笑)。
物語の味付けになっているのがフランクのお父さん(レイ・スティーブンソン)。
ラッセル・クロウにどことなく似ているこのお父さんが、ちょい悪ダンディ親父で、実に好い。
彼のおかげでこの映画も観られるものになっていた(汗)。
このお父さんを主人公にしてスピン・オフ作品を作ったらどうよ、といいたくなるぐらい。
しかし、ツッコミながらも退屈することなく観ることは出来ます。
ベッソンも、トランスポーター・シリーズはそれなりに愛着があるのではないだろうか。
でも、物語に期待すると、なんじゃ、こりゃ?ということになるので、あまり考えずに目の前のアクションだけを楽しみましょう。