2017年 フランス 137分
監督:リュック・ベッソン
出演:デイン・デハーン、 カーラ・デルビーニュ
SFアドベンチャー。 ★★★☆
リュック・ベッソン監督作と聞くと、最近は、どうかなあ?と思ってしまうのだが(失礼)、とにかく観てしまう。
で、これは面白かった。
冒頭で惑星ミュールのエピソードが映る。
何とも美しい夢いっぱいのような映像で、このオープニングで合格点決定(笑)。
しかし、そのミュールは他の星同士の戦争のあおりをくらって星もろとも消滅してしまう。
物語は、このミュールから奪われた”変換器”の争奪戦。
場面は変わって、主人公のヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)があらわれる。
この二人は宇宙を守るエージェントなのだが、ヴァレリアンがとにかくチャラい。
ローレリーヌに惚れ抜いていて結婚を夢見ているのだが、彼女の方は、ああ、そう、という感じ。
この二人の掛け合いも楽しい。
二人は宇宙のいろいろな種族が共存する“千の惑星都市・アルファ”で、”変換器”の奪還任務をおこなおうとする。
この”変換器”が実は可愛いカメレオンのような生き物だったのにはびっくり。
不思議な力を秘めた真珠を体中から取りだすのだよ。
原作は「スター・ウォーズ」にも影響を与えたというコミックとのこと。
コミックの持つ想像力って、馬鹿にはできないものがあるのだな。
何もない砂漠に、特殊なゴ-グルをかけるとあらわれる仮想巨大市場がすごかった。
いずれこういう世界が本当にあらわれるかも知れない。
物語の展開には取り立てて目新しいところはない。ふん、ふんと安心して観ていられる。
しかし、この映画の華やかなビジュアルには感心させられる。
色彩も、ハリウッドものとはちょっと違うお洒落な感覚。
これはなかなかに大したものだった。
アクションも充分に組み込まれていて、目を楽しませてくれる。
どんな人物にも身体を変えられるエイリアンのダンス・ショーが見事だった。
それにそのショー・パブの怪しげなマスターは、あれ?イーサン・ホーク? えっ。びっくり。
それにクライヴ・オーエンも出ていた。
こちらは物語の要となる役どころ。彼を護衛する私兵軍団が強いんだよなあ。
世評はあまり良くないよう。
エイリアンの造型とか、世界観が「スター・ウォーズ」と似すぎているとか。でも、それは大元の影響を受けた原作コミックが同じだから仕方がないのでは。
いやいや、面白かったですよ。