監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ニコール・キッドマン、 ホアキン・フェニックス
悪女のサスペンス。 ★★☆
スーザン(ニコール・キッドマン)は、TVに映ることが人生の目的!という考えの持ち主。
なんとかTVに出たい!
ということで、地元のケーブルTVのお天気キャスターを始める。
他のスタッフ(2人しかいない)は適当にやっていのに、スーザンはひたすら企画を練って仕事に励む。
それもこれもニューヨークのTV局へ売り込みたいため。
約20年前のニコール・キッドマンだが、えっ、今と変わらないのじゃないの!
この映画の頃の彼女は若々しくて、悪女としての魅力も十分。
しかし、先日観た「シークレット・アイズ」のニコールは、この頃とまったく変わっていないように見えた。
たしかに彼女は美魔女だ。
スーザンはイタリア料理店の跡取り息子に見そめられて結婚していた。
彼女にぞっこんの旦那は、しがないTV局のキャスターなんか止めて、子供を作って店を繁盛させようぜ、と自分の夢を熱く語る。
ああ、私の夢をかなえるためには、この夫は邪魔だわ。このままじゃ私の夢はかなえられない・・・。
さて、彼女はどうしたか。
取材で知り合った純情な高校生を大人の色香でたぶらかして、夫殺害へと仕向ける。
あ~あ、スーザンは悪い奴だな。
そりゃ、あの美しさのお姉さんがミニスカートで迫ってくれば、にきび面の不良高校生なんてイチコロでやられてしまう。
しかし、このスーザン、悪女のくせに計画性はお粗末。
少年少女の実行犯から足がつくことぐらい、誰だって予想するのに、何にも手を打っていない(汗)。
そそのかすだけしておいて、あとはそっぽを向いていれば事件が明るみに出てしまうのは時間の問題だよ。
この映画は事件が発覚した後のTVドキュメント風の作りになっている。
カメラはインタビューを受けるスーザンを正面から捉えたりしている。
全国のTVに映ったスーザン。まさか、満足したりはしていないよねえ(汗)。
この映画は実際にアメリカで起こった事件を元にしているとのこと。
TVの「アンビリバボー」で取りあげそうな事件だなあ。
ただし映画とは違って、実際の女犯人は終身刑となって今も服役してるとか。
自分の夢にひたむきなのだか、計算高くしたたかななのだか。
妄想に取りつかれた女は怖い、という映画でした。