2018年 アメリカ 140分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:タイ・シェリダン、 オリヴィア・クック
バーチャル世界でのアクション。 ★★☆
ゴーグル型のゲーム機が発売されたとき、素晴らしいものが本当にできたんだ、と思った。
もし、わたしが青少年だったらお小遣いを貯めて飛びついていただろう。
ゴーグルをかけさえすれば世界がバーチャルで目の前に広がる、それは夢のようなことだった。
この映画は、そんな夢の世界が実現されている世界のお話。
監督はあのスピルバーグ。
主人公たちはバーチャル・リアリティ(VR)の世界の持ち主になろうとして、VRの世界でのアクションをおこなう。
3つの謎をはやく解いた者が、このVR世界の持ち主になれるし、莫大な資産もうけつぐことができるぞ。
冒頭から最後まで、映像は本当にすごい。
はじめのカー・レースなんて、大画面での迫力満点のマリオカートに乗っているよう。
私は2Dで観たけれども、これを3Dとか4Dで観たら、乗り物酔いする人が出てきそう。それぐらいの迫力。
主人公の少年には互いに助け合う仲間ができる。
そしてこのバーチャル世界を牛耳ろうとする巨大悪会社があらわれる。
さあ、力を出し合って悪会社を倒すんだっ!
もう飽きさせない展開はさすがにスピルバーグ。
いろいろな映画やゲームへのオマージュもてんこ盛りにされているようだ(寡聞にして気づかなかったものが多いのだが 涙)
そのあたりに詳しいゲーム・オタクだったりしたら、感涙ものではないだろうか。
(しかし、「シャイニング」まで出てきたのには驚いた 笑)
VRだからすべては絵空事。
アバターでの映像が8割って感じなので、実写観てるんだかアニメ観てるんだかわからなくなる。
そして、VR世界がそれだけ豊かなのに、近未来の現実世界は荒廃しきっている。
だからこそ人々はVRの世界にしか生き甲斐を見いだせないのかも知れない。
逆説的に言えば、VRの世界が価値を持ちすぎたので現実世界の意味が薄れた、と考えることもできる。
これは怖ろしいことではある。
VRのゲームに熱中している青少年たちよ、そのへんのことも少しは意識して、その上で遊べよ(苦笑)。
ゲームからは遠く離れてしまった私ですが、それでも飽きることはなく楽しめました。