あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「テレフォン」 (1977年)

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1977年 アメリカ 117分
監督:ドン・シーゲル
出演:チャールズ・ブロンソン、 リー・レミック

アクション・サスペンスもの。 ★★☆

監督はドン・シーゲル、音楽はラロ・シフリンとくれば、当時の売れっ子コンビ。
それに脚本がピーター・ハイアムズなので、的を外さない出来上がりとなっていた。

アメリカの軍事基地で不可解な自爆テロがつづいて起こり始めた。
そのなかには、今はあまり有用ではないような旧式の施設も含まれていた。
これはいったいどういうことだ? なにが起きているんだ?

ユニークな設定が面白い作品。
実は、ソ連は米ソの冷戦がつづいていた頃に、後催眠をかけたスパイをアメリカに送り込んでいた。
土地の人間になりきっていた彼らは、電話である暗示の文句を聞かされると、軍事基地へ自爆テロをするように仕込まれていた。
その数、なんと50人。
(だから目標の施設の中には、時代が移って旧式になってしまったところもあったわけだ)

日本の忍者ものでは、”草”と呼ばれる潜入スパイが描かれることがある。
長年にわたりその土地に住み、特殊指令が来るまでじっと潜んでいるというのが”草”だ。
しかしこの映画の潜入スパイは、本人もそのことを自覚していない。
そんな催眠術があるのか?と思ってしまうが、ちゃんとあるんですよ、この映画では(笑)。

時代が移り、米ソは宥和政策の時代ととなり、その作戦は無用の長物となった。
それなのに、悪い奴はいるもの。
潜入スパイのリストを入手した急進派のダルチムスキーは、国際紛争を起こそうとアメリカへ潜入し、電話で暗示文句を伝え、自爆テロを起こしていく。

困ったのはソ連政府。
こりゃ、まずい。こんなことをしていたことがバレたら国際問題だ。

ということで、ダルチムスキー抹殺のためにボルゾフ少佐(チャールズ・ブロンソン)をアメリカに送り込む。
当然アメリカでボルゾフに協力する美女バーバラ(リー・レミック)もいるわけで・・・。

さて、ダルチムスキーは次はいったいどこを爆破しようとするのだ?
何とかしてそれをつきとめて、彼を抹殺しなければ・・・。

こうしてアメリカを舞台にして、ソ連の軍人同士の戦いが秘かに繰り広げられる。
ん、CIAもこのことをかぎつけた? 秘かに動いている?
KGBの密命を帯びて、事件が解決した後にはボロゾフの口封じを企む者。
そしてCIAの密命を受けている者。
いろいろな思惑が絡んでいるぞ。必死に任務を果たそうとしているボロゾフはどうなる?

ブロンソンはいつも通りのきんにくムキムキのダンディおじさんぶり。
気軽に楽しめる作品でした。