あきりんの映画生活

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「るろうに剣心:京都大火編」「伝説の最期編」 (2014年)

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2014年 日本 139分・135分
監督:大友啓史
出演:佐藤健、 武井咲、 藤原竜也、 江口洋介

エンタメ時代劇・続編。 ★★★☆

前作「るろうに剣心」が予想以上に面白かったので、続いてこちらも。
同年に封切られた2本であるが、内容的には前編・後編であり、物語はつながっている。

今回の敵は、抜刀斎が手を引いた後に官軍の暗殺係となった志々雄(藤原竜也)。
剣心と同等の使い手。こりゃ強敵だ。
しかも官軍に裏切られて全身が火傷を負っているために不気味な包帯姿。
藤原竜也も表情で演技できる場所は眼だけ。こりゃ頑張らなけりゃ。

そして志々雄の一番部下に、これも使い手の瀬田(神木隆之介)。
彼が少年のような飄々とした感じで、もっと遊んでくださいよ、と剣心に挑んでくるところは好かった。
(考えてみたら、この剣心と瀬田は「パクマン。」でも主役の二人として競演していた。面白いなあ。)

志士尾は京都の町に火を放って焼き討ちにする計画を立てたり、江戸の街を軍艦から砲撃したりする。
明治政府もだらしない。志々雄に対抗するために剣心に頼らなくてはならないなんて。
そのくせ、志々雄に脅迫されると、今度は剣心を人身御供にしようとする。
権力者の理不尽な身勝手さが(コミックなのに)結構鋭く追求されている。

今回もアクション場面はいうことなしの素晴らしさだった。
これだけ既成概念にとらわれないチャンバラを見せてくれたのは、コミック原作だったから?
そうだとすれば、コミック原作もあなどれない。

(余談)
抜刀術と言えば、かっての大人気漫画(そのころは劇画と言っていたが)「カムイ伝」では、”変移抜刀霞切り”という秘術があった。
これは、背後に差した刀が左右どちらの居合いでくるか相手には判らない、という体術と合わせた秘技だった(笑)。
あのころは、この技と、もうひとつカムイがみせる”飯綱落とし”という体術に魅せられていたものだった。

(ちょっと苦情)
最後近く、志々雄との対決になるのだが、なんと1対4で闘うのである。
4の方が善、1の方が悪(=志々雄)。
それでなかなか決着が付かない。ということは、これは剣心よりも志々雄の方が強いって、か?
というようなことよりもなによりも、多勢に無勢のような真似はしないで欲しかったなあ。
まあ、出演者それぞれの見せ場でもあるんだけど。

とにかく、最近のエンタメ時代劇では出色の出来の映画ではなかっただろうか。
私もすっかり愉しんだでござるよ。