あきりんの映画生活

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「ホテル・ムンバイ」 (2018年)

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2018年 オーストラリア 123分
監督:アンソニー・マラス
出演:デブ・パテル

ホテルでの無差別テロ事件。 ★★☆

 

2008年に実際に無差別テロが起きたホテルでの一日を描いている。

分散してムンバイにやって来たイスラム系のテロリストたちが、駅やホテルなどを襲撃するという同時多発テロが起こる。
その中の一グループがタージマハル・パレス・ホテルを襲ったのだ。
そこは富裕層相手の超高級ホテルで、500人以上の宿泊客と従業員が取り残された。

 

テロリストたちはみな若い。
どこかからの指示に従って無差別に殺害をおこなっていく。
彼らに見つかれば撃ち殺されてしまうのだ。
そんな情勢の中で、ホテルマンたちは客を救おうと、自分の危険を承知で奮闘する。

 

主人公は厨房で働く敬虔なシーク教徒。
人前に出るときは、シーク教の神の教えに従って必ずターバンを巻いている。
その彼が、テロリストたちのターバン姿におびえる老婦人に言う、もし貴方がターバンが恐怖だというなら私はこれを外します、と。
老婦人は、いいえ、大丈夫よ、と答えるのだ。

 

われわれ日本人が思う以上に、シーク教徒にはターバンや顎鬚は大きな意味を持っているのだろう。
主人公はそのあとで、負傷した女性の出血を止めるために自分のターバンを外して包帯にするのだった。

 

映画は、ホテルに居合わせた客たちの運命の明暗も描いていく。
お互いを気遣いながら離ればなれになってしまっている夫婦。
こんな状況でも金持ちの尊大ぶりを見せつける嫌みな男。
他の人はどうなってもいいから自分だけは助かりたいと自分勝手な行動を取ろうとする人、などなど。

 

テロによる残虐な殺戮と、それから必死に逃れようとするアクションものであった。
閉じられた空間での追跡劇、逃亡劇でもあり、緊迫感が続いていた。
客を何とかして助けようとするホテルマン達の奮闘は素晴らしいものだった。
(映画の前半で、客を残して先にホテルから逃げたい者は遠慮なく行け、とホテルの上司が従業員たちに言う。何人かはその言葉でホテルを去るのだが、大半の従業員は客のために残ったのだ。)

 

5日間近くが経ってからやっとデリーから特殊部隊が到着してホテルの制圧が行われる。
襲撃に加わった若者たちは、逮捕された一人以外はみな射殺されたという。
そしてその首謀者は未だに不明のままとのこと。
何のためのテロだったのかは不明のままだったらしい。

 

テロリストの殺害目標は外国人客だったのだが、死亡者の半数以上はホテルの従業員だったとのこと。
損壊したホテルは修復され、今は元通りに営業をしているとのこと。

 

パニック・アクションものとしては充分な内容の映画だった。
しかし、人間ドラマとしては描き方がいささか浅かったか。