あきりんの映画生活

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「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」 (2022年) この映像を観よ、文句は言わせないぞ

2022年 アメリカ 192分 
監督:ジャームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン、 ゾーイ・サルダナ

13年ぶりの続編。 ★★★

 

大ヒット作の「アバター」の続編。前作から約10年が経過した神秘の星パンドラの物語。
ということで、これは前作を見てからの鑑賞をお勧めする。
そうでないと、なに?この背の高い青い人たちは? となってしまう(この映画を観る人はそんなことは思わないか・・・笑)。

 

前作は当時大々的に宣伝された3D画像で鑑賞した。
で、すごいものだと思った。新しい映画鑑賞体験だとまで思った。
一時はこれからの映画は全部3Dになるのではないかと言われたが、そうはならなかった。
それから10年以上が経ち、映画は平面芸術として残った。

 

今作は、上映時間の関係もあって私は通常の2D画像で鑑賞した。
だから、例えばIMAXなどで鑑賞した人とは、映像美の点では感想の基盤が異なることになる。

 

さて、物語。
主人公のジェイク(サム・ワーシントン)は、先住民ナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と結ばれ、子どもたちと平和に暮らしていた。
しかし、前作でジェイクに恨みを抱いた大佐が復讐にあらわれる。
それも戦闘能力が高いということでナヴィの体を使って、だ。

 

今作の物語展開にはいささか引っかかるものがあった。
まずは、前作から引き継いでいる地球人のパンドラ侵攻だが、今作では大佐の個人的な恨みが大きな比重を占めている。
わかりやすいといえばそうなのだが、物語がスケールダウンしている感があった。

 

それに、森の先住民部族に迷惑をかけたくないということで、ジェイク一家は大佐たちの攻撃から逃げるのだが、その逃亡先が海の先住民部族だなんて!
そんな行動は一時しのぎであるだけではなく、居候した海の部族に迷惑をかけることぐらいすぐにわかるだろうに。

 

案の定、今作では美しい海辺の部族が戦いに巻き込まれる。
ああ、言わんこっちゃない、これ、全部ジェイクの浅はかな考えから起きたことだぜ。

 

ということで、物語の設定には不満を感じること大だったのだが、2Dで観てもその映像はきれいだった。
前作は森が舞台だったが、今作は海。まるでラッセンの絵画を思わせるような美しい海の描写は見事。
鯨を想起させる知能を持った海洋生物(日本の捕鯨に対する非難を思わせる映像もあった)も登場する。

 

大佐たちの海上艇をはじめとする近代兵器に立ち向かうのは、パンドラの海の生き物たち。
この構図は、前作で森の生き物たちが立ち向かったのと同じ。あの「ナウシカ」を思い浮かべるのだが、どちらが先だったのだろう?
沈みかけた船上での戦い場面も迫力があった。

 

映像的にはやはりたいしたものだった。
映画なのだから映像勝負であることは当然である。その映像は2Dで観ても大満足のできるもの。

 

しかし、映画、それだけでもないだろ、という思いもしてしまう。
13年も経つと、映像には贅沢になってしまっているんだよね。
このアバター・シリーズは5作まで予定されているとのこと。次はどうなってしまうのだろうか?