あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「黙秘」(1995年)

イメージ 1

1995年 アメリカ 131分
監督:テイラー・ハックフォード
出演:キャシー・ベイツ、 ジェニファー・ジェイソン・リー、 クリストファー・プラマー

ミステリーもの。 ★★★

原作は、あのスティーブン・キング
小さな島にある町が舞台で、登場人物も限られている。
そんな、華やかさはどこにもない作品だが、一貫してながれているその緊張感にすっかり見入ってしまった。

冒頭で、頭から血を流して倒れている富豪婦人と、太いのし棒を手にした家政婦ドロレス(キャシー・ベイツ)が映し出される。
二人はなにか言い争ってもいたようで、富豪婦人はドロレスに懇願もしていたようだ。
そんな光景をたまたまやってきた郵便配達夫が目撃する。

富豪婦人は死に、当然のようにドロレスは殺人容疑で拘束される。
そのことを知らされた娘のセリーナ(ジェニファー・ジェイソン・リー)は、雑誌記者の仕事の合間を縫って帰郷する。
しかし、不仲だった母娘は打ち解けることもなく、お互いに憎まれ口を叩きながら警察の取り調べを受けたりする。

物語は暗く、風景も寒々しい。
実は、ドロレスは20年前の日蝕の日に死んだ夫を殺害した容疑をかけられたこともあったのだ。
映画は今回の事件の背後にあった事柄、そして20年前の夫死亡の真相などが、少しずつ明らかになっていく展開ですすむ。
それが絶妙の見せ方ですすむものだから、引き込まれる、引き込まれる。

やはりストーリー・テリングとしてスティーブン・キングはさすがである。
しかも、彼がはじめからキャシー・ベイツを念頭に置いてこの物語を書いたとのことで、彼女の演技がぞくぞくするほどにはまっている。怖ろしいほど。
この島で夫に虐待され、娘に去られて、それでもなお必死に暮らしてきたドロレスの秘密が、次第に見えてくる。

娘セリーナも、黙秘していた母が少しずつ語る言葉に、自分で封印していた記憶が甦ってくる。
ああ、そういえば、そうだったんだ。
母は、だから私のために・・・。

なんとかドロレスを有罪にしようとする意地の悪い警察官にあのクリストファ・プラマー。
相変わらずハンサムなのだが、さわやかだったトラップ大佐とは大違いの役どころ。

最後近く、母のためにその意地悪警察官と対決するセリーナ。
セリーナの頑張りで、それまでのたまった鬱憤がはらせるようなエンディングへと向かう。

地味な印象の作品ですが、観て損のない佳作です。