2022年 107分 アメリカ
監督:トム・ゴーミカン
出演:ニコラス・ケイジ、 ペドロ・パスカル
アクション・コメディ。 ★★
かつては売れっ子俳優だったニック・ケイジ(ニコラス・ケイジ)は、今は多額の借金を抱える落ちぶれぐあい。
妻とは別れ、娘からも愛想をつかされている。
何か起死回生になるような作品に出ることはできないものだろうか・・・。
またまたニコ・ケイがやってしまっている感が強い。
今回はアイディアにも詰まったのか、自虐パロディものとなっているのだが、どこかイタい。
そうなのだ、この映画でケイジはケイジ自身を演じている。
そんなとき、スペインの大富豪ハピ(ペドロ・パスカル)の誕生日パーティに招待される。
高額のお礼も用意されていて、自家用ジェット、自家用クルーザーの迎えでケイジはハピの元へ。
このハピという人物が大の映画好き。しかもニコラス・ケイジの映画の大ファン。
ケイジとハピはすっかり意気投合し、ハピが書いた脚本の映画を作ろうという話にもなっていく。
しかし、実はハビは国際的な犯罪組織のボスだったのだ。
ハピを逮捕したいCIAはケイジにスパイしてほしいという依頼だった。
それにしても、ハピの映画好き、ニコラス・ケイジ好きは並ではない。
ハピが僕のことを嫌いになるんではないかいと心配していた秘密の部屋には、なんとニコ・ケイ出演作の映画グッズ並べられていた。
あまりにもハピのオタクぶるに、彼は悪人には見えないなあと思っていたら・・・。
素人スパイのハラハラ感、いささかぬるい感じのアクション、サスペンス。
そんなものが詰まっていた。
この映画、ある程度ニコラス・ケイジのこれまでの作品を知っている方が楽しめる。
「不機嫌な赤いバラ」とか「60セヵンズ」とか。「ワイルド・アット・ハート」や「ナショナル・トレジャー」も話題になるし、離婚した奥さんは「コレリ大尉のマンドリン」の時のメイク係りだったのだ。
こうしてみると、ニコ・ケイっていろいろなジャンルの映画に出ていることに感心する。
好い映画も少なくない。
あまり晩節を汚して欲しくないなあ。
噂では、多額の借金を返済するために、作品の善し悪しなどかまわずに出演しているのだとか(もちろんこれは実際のニコ・ケイの話)。
さて、この映画をどう評価するか。
私は、やはりちょっと辛いものがあるなあ、という感想だったのだが、どんなに苦労をしても挫折という言葉を知らないニコラスが好きっ!という意見もあったぞ。