2015年 アメリカ 133分
監督:マイケル・マン
出演:クリス・ヘムズワース、 タン・ウェイ
ハッカーのサスペンスもの。 ★★☆
ハッカー・テロが起こり、香港の原子炉が爆破された。
さらに、アメリカの大豆の先物取引市場も襲われ、何ものかが大金を得た。
くそ、犯人は何者だ? こいつは放っておくわけにはいかん!
そこでアメリカと中国の共同捜査チームが組まれる、というのが物語設定。
チームの中国側はチェン大尉とその妹リエン(タン・ウェイ)。
アメリカ側には、投獄されていた天才プログラマーのハサウェイ(クリス・ヘムズワース)が減刑を条件に参加する。
というのも、チェンとハサウェイはMIT(マサチューセッツ工科大学)の同級生。
ハサウェイの能力がなくてはこの事件は解決できないぞ。
怪力無双の我がまま神様のクリスが、本作では頭脳系のプログラマー? 似合っている?
あに図らんや、途中からはアクション俳優になっていくぞ(笑)。
ハンマーは使わないけれど、最後には隠し持っていたドライバーで敵を倒したりする。
さて、その主人公はすぐにリエンと好い関係になってしまう。
マン監督の「マイアミ・バイス」でも、主人公のコリン・ファレルがコン・リーと好い仲となっていた。
監督はアジア系美女とのラブアフェアが好みなのだろうか。
そのリエン役は、あの「ラスト・コーション」で衝撃的な演技を見せてくれたタン・ウェイ。
どことなく安達祐実に似ているな、と思ったのは私だけ?
いろいろな情報をもとにハサウェイ、チェン大尉、リエンは香港や、ジャカルタ、果てはマレーシアと飛びまわる。
しかし、どうも物語の展開が垢抜けない。すっきりしていない。
そしてサイバー・サスペンスものだったはずなのに、いつしか展開はアクション・ドラマに・・・(笑)。
爆発は起きるわ、銃撃戦にはなるわ、最後はタイマン勝負になるわ。
まあ、クリスを起用したからには、アクションをさせないわけにもいかないだろうけれどね。
(以下、後半の展開に触れます)
ツッコミどころはいくつもある。
テロ組織の最終目的は錫の株価操作だった。
でも、人もいないような錫の発掘採取現場をハッキングして使用できなくすることが狙いだったら、どうして警戒がめちゃくちゃ厳重な原発組織で予行練習をする?
練習の原発の方が難しくね?
それに、その最終目的だったら、プログラム操作がどうのこうのとまだるっこしいことをせずに、それだけの組織力で現場を爆発させてしまえばいいやん。
何考えているのだか。
ということで、物語の主軸がどこにあるのかはっきりしない映画でした。
クリスのファン、タン・ウェイのファン、だったらよろしいのですが・・・。