あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「ヴェテラン」 (2019年) 俺たちの強さを知らねえのか

2019年 アメリカ 92分 
監督:ジョー・ベゴス
出演:スティーブン・ラング

B級バイオレンス・アクション。 ★★☆

 

一言で言えば、バーに立てこもった老退役軍人たちがジャンキー軍団と戦い続ける、というもの。
孤立無援なたてこもり攻防戦、といえば、あのジョン・カーペンター監督の「要塞警察」や、似た設定のフランス映画「スズメバチ」を思い浮かべる。
そう、あんな感じ。しかし、今作はB級感満載。そこが味になっている?

 

舞台となる街はハイプと呼ばれる麻薬が蔓延して治安が崩壊している。だから何が起きても警察なんかあらわれないよ、ということになっている。
その街でバーを営んでいるフレッド(スティーブン・ラング)が主人公。
彼はかつてはベトナム戦争の時の鬼軍曹で、彼が営むバーには、彼と同じような退役軍人がいつもたむろしていたのだ。

 

ある夜、そのバーに1人の少女が逃げ込んで来る。
フレッドたちは少女を追って来た男たちを返り討ちにしてしまう。
彼女は組織から大量のハイプを奪って逃げて来たのだ。じゃあ、組織の奴らが襲ってくるぞ。

 

ということで、バーに籠城した元軍人の老人軍とギャングにあおられた麻薬中毒者軍の攻防戦が始まる。
おい、銃弾がなくなってきたぞ。よし、あとは肉弾戦だっ。
麻薬中毒者軍は深い考えもなしにわらわらと襲ってくる。倒しても倒しても、やってくる。
感情もなくしているようなこいつらは、そう、まるでゾンビの群れの感じ。

 

フレッド役のティーブン・ラングは、盲目なのにめちゃ強かった「ドント・ブリーズ」の人。
それに「アバター・シリーズ」の敵役クオリッチ大佐といえば判りやすいか。
今作では沈着に判断を下して、頼りになる元・鬼軍曹を熱演している。

 

場面は灯りが少ないバーの店内ばかりなので、全体に画面が暗い。
激しい戦いがくり広げられるのだが、なにがどうなったのか、細かいところまでは判らない。
でも、頭部が打ち潰されたりするようなグロい戦いばかりなので、はっきり見えなくて好かったよ。
なにせ、フレッドが使う武器は大きな斧だぜ。
それを振り回して、ぐしゃ、ばすん、と敵を殴り殺していくのだ。かなりグロいよ。

 

死んでしまった仲間も何人かいて大騒動が終わる。
彼らに別れの杯をかたむける退役老人たち。
実は今日はフレッドの誕生日で、皆でストリップ・バーに行く予定だったのだ(なんという爺さんたちだ 笑)。

 

この監督は始めて知ったのだが、「とっても痛そう打撃・粉砕系」描写が持ち味なのだとのこと。
確かにね。
それ系が苦手でなければ、単純明快、観ている間は楽しめる作品でした。

 

あ、「ヴェテラン リベンジ」や、「ベテラン」(韓国映画)という似たタイトルのものがありますよ。ご注意。